第272話 何の用?
「不法入国の侵入者共よ。
ようこそ、我が
ふっふっ〜ん! 決まったぁ〜!!
解き放った
純白の翼をバサッと広げてレオン達を静かに見下ろす……
ふはっはっはっ!! ヤバい! 今の私、我ながらめっちゃカッコ良すぎだわ!!
レオンは……ちょっと苦笑い気味なのが気に食わないけど、レオンの配下とハーレム主人公くんとその一行は十分に驚いてるようで何より!
ぷぷっ、ポカンと間抜けな顔をしちゃって。
ふふ〜んっ! これぞ原初の悪魔にして魔神たる我が力っ!
もっと驚け! もっと恐れろ! もっと畏れろ! そして私の前に平伏すが良いっ!!
「ふん」
『さっきまでは嫌そうだったのに、機嫌が良いね』
当然!
ハーレム主人公くん達の間抜けな顔も拝めたし。
何より! これが終わったら皆んなからのご褒美が私を待っているっ!!
『まぁ、無表情なのは相変わらずだし。
ドヤってる悪魔ちゃんも、彼らには違った印象に見えるだろうけど』
むっ、失礼な……まぁ、今の私は非常に機嫌が良いから、特別に許してやろう!
ふふん! 寛大な私に感謝しろ。
『はいはい。
でも久しぶりに崇められたいモードだね。
さっき大勢の前でファルニクスくんに抱っこされたからかな?』
ッ!? う、ううう煩いぞ!
せっかく良いところなんだから黙って見てろ!!
「私はレフィー。
原初の悪魔にして魔神、この悪魔王国を統べる女王。
それで……」
ゆっくりとこっちを見上げる面々の顔に視線を走らせ……
「何の用?」
魔王覇気で一気に威圧っ!!
いやぁ、私達から見ればまだまだ弱いけど。
レオンは六魔王の一角だし、その配下もレオンの側近。
ハーレム主人公くんも世間に知られてないとは言え人類最強の一角だし、そのハーレムメンバー達もそれなりに強い。
脆弱な人間が死なないように威圧の出力を最小限に抑えるのって結構細心の注意をはらって神経使うからなぁ。
流石にこのレベルになると、ちょっと威圧された程度では簡単には死なないから非常に楽で良いわ〜!
もう遠慮なく普通に威圧しちゃう!!
「っ!?」
「ははっ、相変わらずヤベェな」
「「「「「「「「くっ……!!」」」」」」」」
ほほう、流石はハーレム主人公とレオン。
他の面々は重圧に耐えきれずに地面に膝を着いたのに、この威圧を受けても膝を着く事すらなく耐えるか。
「おいおい、レオンくん?
ここまでヤバいとは聞いてないんだけど?」
「仕方ねぇだろ。
俺も含め、俺達魔王はお嬢との約束で、お嬢についての詳細は言えねぇんだよ。
これでもかなりギリギリまで危ない橋を渡ってやったんだぞ? 感謝して欲しいくらいだ」
「……」
こ、コイツら……この私を前にして、あろう事か私を無視するなんてっ!
ふざけやがってぇ……今は私をもっと見る場面じゃん! もっと私を畏怖して、しまいには崇める場面じゃんかっ!!
それなのに、私を無視して楽しげに2人だけで話しやがって。
ムカつく。
ちょっとイラッときた……私を無視し罪の重さを思い知るが良い。
「頭が高い。
平伏せ」
ふふん! 今回は付与者の権能は使わない。
徐々に魔王覇気の出力を上げて跪かせる! 2人だけで楽しそうに私を無視した事を後悔させてやる!!
「ぐっ!」
「っ!」
「「「「「「「「ぅっ……!」」」」」」」」
ハーレム主人公とレオン以外のヤツらが苦しそうに顔を歪め呻いてるけど細かい事は気にしない!
さぁ跪け! 私の前に平伏せっ!!
「もう一度聞く。
何の用? 侵入者共」
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