第125話 特別推薦試験 その1
エルフの副ギルドマスター、クリスティアに案内された試験会場。
こうしてると大学受験を思い出すなぁ……まぁ、私は受験する前に死んだからテレビで見た映像とかだけど。
「試験時間は1時間です。
では、始めて下さい」
薬草などを筆頭とする様々な素材に、一般的な魔物の知識を問う筆記試験。
クリスティアは1時間って言ってるけど……ふ、ふふ、ふっふっふ!!
この程度の問題に1時間も必要ないわ!
と言うか、ぶっちゃけ1分も必要ない。
そもそも私は世界にすら干渉し、思うがままに書き換えて付与する事ができる超越者!
原初の悪魔にして正真正銘の神様、魔を統べる魔神なのだ。
この問題に干渉して全問正解と言う結果を付与すれば……ふふふ、一瞬にして完璧な回答の出来上がり!!
『うわぁ……』
ふっふっふ! 邪神が何か言ってるけど気にしない!!
さぁ! 試験開始僅か数秒で全問正解でテストを終わらせたと言う事実に驚愕し、私の凄さに恐れ慄いてひれ伏すがいいわ!!
「こほん、終わ……」
「クリスティアさん、もう終わったのですがどうすれば宜しいですか?」
「「ぇっ?」」
今完全にクリスティアと声がかぶった……じゃ無くてっ! シ、シルヴィアっ!?
「私も終わりました!」
ミーシャまで……
そ、そんな……一番最初に終わらせて凄いっ! ってなるハズだったのに!!
これじゃあ私がこの中で一番凄くないみたいじゃんか!
まぁ、確かに凄いけどシルヴィアとミーシャに比べるとねぇ……みたいな感じに思われてしまうっ!!
『どうでも良い事を考えて悦に浸ってるからだよ』
「うぅ……私も終わった」
つ、次だっ!
次の魔力量計測からはギャラリーも付くみたいだし、次こそは私の圧倒的な凄さを見せつけてやるっ!!
「早く、次の試験」
「しょ、少々お待ちください!
これは1時間あってギリギリ間に合う量の……え? う、ウソ、3名様とも全部解けてる……!?」
「ねぇ、早く次の試験に行こ?」
回答の採点は他の試験の間に別の者が行うって言ってたし、もうこの場所に用はない!
とっとと次の魔力量計測試験を行なって私の本当の凄さを目に焼き付けてもらわないとな!!
「っ! か、かしこまりました。
では次の魔力量計測試験及び実技試験を行う訓練場へとご案内いたします」
魔力とは人族を筆頭に人類種が使っている名称であり、それは私達が言うところの
ふふふ……この3人、と言うか
つまり! 次の魔力量計測試験ではもう既にこの私の勝利が決定しているも同然!!
ふっふっふ! 次こそは必ず、私が一番凄くて偉大だと言う事を知らしめてやるわっ!!
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