第118話 作戦通り!
こ、子供?
あ、あはは、おかしいな幻聴が……聞き間違いかな?
うん、きっとそうだ! 聞き間違いに違いない!
『現実逃避は良く無いよ?』
「……ふぅ」
落ち着け、落ち着くんだ私!
私は余裕ある大魔王様! これしきの事で怒るほど器は小さく無い。
ここは寛大な、それはもう海よりも深い超絶寛大な心で我慢しないと。
ポーカーフェイス、ポーカーフェイス……よし、何とか取り乱さずに済んだ! 流石は私っ!!
でもまぁ、ちょっとくらい仕返ししても良いよね?
ふっさふさな毛根が死滅する程度なら問題ないよね?
うん、問題ない! 全くもって全然、1ミリも問題ない!!
むしろ私の事を見て子供とか失礼千万な事を口走っておいて、殺されなかっただけ感謝するべきなわけだし。
グランツェ公爵の斜め後ろの名も知らない青年よ! ふふふ、明日の朝から徐々に頭の毛根が死滅して行く恐怖を……
「人間風情がレフィーお嬢様を敬称も無しに子供呼ばわりするなんてっ!
この場でなければ魂ごと塵すら残さずに殺してやったものを……!!」
なんか後ろでめっちゃ怖い呟きが聞こえたけど……うん、聞こえなかった事にしよう。
シルヴィアを筆頭に、皆んなの殺気を受けてめっちゃ青褪めてるけど……
まぁ、良いか。
私を見て子供とか口走ったあの人が悪いんだし。
ふふふ、とりあえずあの人には毛根がゆっくり死んで行く呪いの恐怖を味わってもうとして!
「何故この場所に
初めましてグエンツェ公爵ならびにアクムス王国の代表者達。
私の名はレフィー、悪魔王国ナイトメアを統べる女王だ」
ふっふっふ! 決まった!!
さっき私の事を子供とか口走ってくれた青年が面白いくらいに青褪めてるガクブル状態になってるけど気にしないっ!
純白の玉座に踏ん反り返ってやるわ!
ふふふ、せいぜい
「やはり、貴方様が……部下がとんだ失礼をいたしました、どうかお許し下さいませ」
「ん、許そう」
流石は私!
ちゃんと許してあげる懐の深さ! まぁ、毛根死滅の呪いは解かないけど。
『しかし、正体を隠すって言ってたのに、彼らに名乗ってしまって良かったの?
隠蔽魔法もかけてないしみたいだけど』
あ……や、やっちゃったっ!!
『はぁ、まったく……』
とでも言うと思ったか!!
ぬふふ、騙されたな邪神!
聞いて驚くが良い、コレは全て最初から私の作戦通りだのだよっ!!
「では、改めまして。
レフィー女王陛下ならびに、
この度は我らへの御助力、誠に感謝いたします」
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