チート光線使いの異世界無双、マイナス1からハーレムをつくる ~チート能力を持つオレは何で王子の婚約者になっちまったのよ!!!!!~

E・S・O

完璧な転生と理不尽な展開

 聖王国エステリアの王都ベルスギリア。


 貴族街に立っている豪奢屋敷の中に、ある少女が鏡で自らの姿を見ている。


 鏡に映っていたのは、金糸雀色かなりあいろのドレスを纏っている。キラキラしている琥珀色の髪を伸ばしている。耳に銀色の可愛いイヤリングを付けている。そして、その傾城傾国と言っても過言ではない五官で出していた死にそうな顔だった。


「ルーチお嬢様。そんな顔なら、また奥様に叱られてしまいますよ」


「その名を呼ぶな! オレは男だ!!!」


 このどう見えても綺麗な御令嬢みたいな人は、オレだ!


 オレの名はレイ=ルーチ=シュトラール。14才。四大公爵の一人、バハリス=クライス=シュトラール公爵の長男である。


 このどう見えても変な身なりについて、話は長いぞう! それは……


「ルーチちゃん! 早く行かないと、宴会が間に合いませんわ」


「母さん! オレは何度も喋ったぞう! そんな宴会はぜっていに行かないぞう!!!」


 しかし、母さんの命令を従うメードたちが、オレを無理矢理に屋敷外に待機する馬車に持ちあげてしまった。


「パ!」と鞭の声とともに、馬車が王宮に駆けてしまった。


 まぁ…… 反抗は無理そうだ…… 続けて自己紹介しろう!


 この世界において、貴族の赤ちゃんが生まれた時、必ず魔法素質を受ける。


 公爵長男のオレは何と、一番弱い光魔法しかなかった!


 それは絶対に間違いだった! 転生した時、あの女神様とはっきり確認した! 光線を自由自在でコントロールするという転生得点が付いていた!!


 でもな! あの女神様が、そのまま日本語で能力を書いっちまったよ。


 よって、オレの魔法素質を見ると、分かるわけねぇだろう! 『光』の文字が光の紋章に似ている理由で、チートのオレが失格と認定されちまった!


 あぁ! 言い忘れた。オレは前世の記憶を持つ転生者であった。前世の名前は天光院心時てんこういんしんじだった。日本という国で生けていった、17才の超健全な男子高生であった!


 オレの趣味は光線であった。光線のすべてが全部大好きだった。もちろん、部活も『光線活用研究同好会』という三人の部員しかなかった同好会であった。


 ある日、部活が終わった。帰宅の時に交通事故に巻き込まれてしまったので、死んじまった。


 ちなみに、オレのせいじゃないぞう! まず、オレが信号を守っていたぞう! あのトラックは絶対に疲労運転だったぞう! そして、そのトラックをちゃんとよけだったが。隣に走って来る救急車でぶつかって、死んじまった……


 後は天国で女神様に会って、転生の説明が知らせられた。まぁ、女神様は美人だし、態度もバッチリだから。オレは何の不満も無いよ。さらに、転生特典として、自分が能力を決められるぜ! 


 なら、絶対にチートになり、異世界でハーレムを作り、無双したりよね! これでも満足できるなんて、異世界転生最高!!


 後のことは先に言った通り、日本語のままに能力を書いちまった。


 この世界では、魔法が存在している。そして、普通のRPGにより、属性がより多かったである。火、水、土、風、雷、氷、無という七つの基本属性と光、闇、鏡、音という四つの上位属性があった。


 前者がごく普通で、平民でも使える属性である。後者は貴族しか使えない超レア属性だ。


 残念ですが、オレの魔法素質が貴族の中に一番弱い光属性と誤判されちまった。


 四大公爵家の一つ、シュトラール家の次期当主が弱い素質を持つことが知られたら、公爵家の顔面がつぶれるという恐れがあるため、オレのことが家族以外にほとんど知らなかった。


 二年後、弟のラッルス=ベルスーズ=シュトラールが誕生した。彼は生まれから、一番強い音属性の素質も持つため。自然に次期当主として育てていた。


 ここまでなら、めでたしめでたし。が! この国で、貴族の世襲は長男でなければならない!! 


 つまりだな!! オレの存在を抹殺しなければ、ラッルスが爵位を継承できない!! 優しい母さんと提案で、オレが長男から長女に変わって、御令嬢の教育を受けってしまった。名前もルーチ=レイ=シュトラールに変更しまった。


 あぁ…… オレのカッコイイ名前が…… 女っぽい名前になっちまった!


 そして、母さんの育て方が特別かな? 男のオレが、だんだんと綺麗な女性へ成長になっちまったよ! オレのハーレム生活はだんだんと遠くなっちまた!!


 まぁ、あっと三年、弟のラッルスが15才を満たして、次期当主として国王に認めれば、オレは男に戻るぞう!! その前に、もうちょっと我慢、我慢!!


 でもよ、本当に順調に行けるか? 母さんはそう言うなら、信じるしかない。


 馬車の窓から外に眺めて、既に貴族街から離れていた。お城を回っている綺麗な川が視線に入った。


「母さん、今日の宴会は、何のため?」


「あら、ルーチちゃん、わたくしは言いませんでしたの? 今日の宴会で、セシル王太子の婚約者を選出するためですよ」


 アレ! オレの幻聴かな? 母さんがさっき何を喋ったのか?


「あの、母さん? さっき何をおっしゃるの?」


「婚約者ですわよ!」


「なにいいいいいい!!!」


「母さん! オレは男だよ!!! 万が一、セシル様に選ばれたらどうするのよ!! 王族を騙すことは大罪だ! 公爵家の没落だ!!!」


「あら~ ルーチちゃんが自信満々ですよね!」


 もうダメだ…… この人…… こんな時まだ何も怖くないで笑い何て、ある意味で母さんは本当にすごいよね。


 そして、こんなことで何故父さんが阻止しないか! 


 あぁ…… ダメだ。父さんが既に驚いてものが言えなくなってしまった。


 もうダメだ。無理矢理な母さん、何も考えず母さんに従う父さん。オレの人生は、自分に頼るしかない!!


 隣の馬車がだんだんと多くなった。


 そうだよね、今日の宴会は全国の御令嬢たちにとって、未来の王太子妃、イヤ、王妃になるチャンスだ。 


 馬車がお城に入って、外苑の前に停まった。


 不本意であるが、今は行くしかない。王族に不敬なら同様な大罪だ。


 そう、家族の没落を回避するため、やりたくないもやらなきゃ! 


 この時点から、オレはレイ=ルーチ=シュトラールではない。私はルーチ=ルイ=シュトラールですよ!


 宴会場の入り口に、既にたくさんの貴族が集まっている。でも、オレたちのことを見て、すぐ両側に下がって、通り道を譲っている。


 まぁ、公爵家の地位を考えると、これは当たり前のことだ。そして、うちの母さんは王妃様の妹だよ!


 ていうか、日本の言い方、セシル王子はオレのいとこだよね。三代以内で、結婚できないはずだった。だから、オレは絶対に無理よ!! イヤ! 根本的にダメだ!!


 入り口の休憩室に、すでに他の高位貴族が待っている。


 簡単かつ礼儀正しい挨拶をした後。両親が他の貴族たちと歓談している。


 急に後ろから誰がオレの腕をしがみついている。澄んでいる少女の声が聞こえた。


「ごきげんよう~ ルーチ様~」


 彼女は幼なじみのセーラ=タルディ=ヴェーチェル侯爵令嬢である。


「ごきげんよう~ セーラ様~ 今日のドレスとてもお似合いですね」


 彼女はルービを飾っている夕日のように美しいオレンジ色のドレスを纏い、ルービのようなツルツル長い髪にとても似合いている。


「セーラ様! あんたはまたわたくしのルーチ様を付きまといましたよね!」


 今回の子も幼なじみのアウローラ=ザリアー=ヘオース伯爵令嬢である。彼女の頬が可愛いリスのように膨らんで、も一本の腕をしがみついている。


 今日のアウローラが素敵な水色のドレスを纏いている。サファイアみたいな長い髪に花形の髪飾りを付いている。エメラルドのような瞳でオレを凝視している。


「ウフフ~ アウローラ様~ あなたの姿もとても美しいですね」


 後は、彼女たちがオレを奪うための口喧嘩時間である。


 実に、オレたち三人が仲良くの幼なじみである。そして、二人は全部オレの好みタープだ! 三年後、男に戻る時、二人は全部オレの嫁になるつもりだった。


 そのため、彼女たちに近寄っていた悪い虫が全部追い出されたよ。


 今の状況から見ると、二人が全部オレに惚れているそうだ。三年後のハーレム生活、楽しみだな!


 正直言うと、オレは好みなら誰でもよいチャラ男ではなかった。しかし、いつも可愛いかったアウローラ、ずっとオレの気持ちを分かるセーラ。誰でも捨てられないよ! この世界は一夫多嫁制本当に助かったよ! でも、オレにとって、お嫁さんは彼女二人だけだ!


「皆様、お待たせいたしました。宴会場へどうぞ」


 やっと始まったか? 今日のやるべきことはただ一つだけ、絶対に目立たないことだ!

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