第99話 武

 

「互いに満身創痍。いい状況だよね」


 リングダガーを回した嘉音が、私の目の前に立っている。


 窓から現れ、吹き荒ぶ雨粒と共にそこにいる。


 私は先生達を抱える皇を背後に、流海と揃って拳を握った。


「ねぇ涙、世界が壊れる音はどんなものだと思う?」


 嘉音の爪先がこちらに向く。私はメリケンサックを確かめるように振り、嘉音の言葉には答えなかった。


「皇、行ってください」


「早く、先生達を病院に運んで」


「おいおいズタボロ姉弟」


「「言ったでしょ」」


 流海の手足で鎖が鳴る。鎖だけは取れなかった片割れは、白装束の裾を揺らした。


 私は軽く目を伏せて、振り返ることはしないのだ。


「「先輩に任せとけ」」


 流海と共に皇の言葉を反芻する。猫先生の呻き声と柘榴先生の声を聞きながら。


「涙、流海、ッ」


「大丈夫ですよ、先生」


「僕も、涙も、先生達を待ってるから。先生も僕らを待っててよ」


 伝えて、届けて、皇が走り出した音を聞く。猫先生が抱え上げられた音もして、柘榴先生が口を覆った気もしたから。


 血だらけになりながら先生達を運ぶ皇は、何を考えているのだろう。本当は猫先生を放って、柘榴先生だけを運びたかったりするのだろうか。


 人の心境など測れない私は、伏せていた目を開けて嘉音を見た。


「涙さん、流海さん」


「五対一は狡い、とか言うなよ」


「なんなら三対一でいく?」


 研究室から出てきた朝凪に伊吹、竜胆。彼らは武器を構え、全員が嘉音を狙っていた。


 五つの白が一つの黒に敵意を向ける。


 嘉音はそんな状況をどう見ているのか。


 男はリングダガーを回し、吹き込む雨をその身に浴びていた。


「俺が戦いたいの、涙だけなんだよなぁ」


 その言葉と同時に、背後の窓硝子が割れる。反射的に振り返れば、黒装束を濡らした戦闘員が二人、そこにいた。


 鉤爪をつけたペストマスク。

 暗器をつけたペストマスク。


 あぁ、お前らは、


「螢、空牙。ちゃんと朝陽と夕陽は撒けた?」


「はい、嘉音さん」


「あの二人は別のこと任されてたんで、平気かと」


 螢はきちんと背筋を伸ばし、空牙は左肩を回している。二人に対して朝凪と竜胆が直ぐに武器を向け、蜂蜜色の目を持つ少年は呟いた。


「三体三、流海君と涙さんは下がってて」


「竜胆」


「二人は怪我しすぎだから、これ以上戦ったら危ないよ」


 竜胆の目が私と流海を確認する。無表情の少年を見られない流海は、首にある鎖に触れていた。


「私と流海に、ここから引けと?」


「そういうことだ」


 トンファーで背中を小突かれる。嘉音と対峙し続けている伊吹は、ため息交じりに銀の武器を回した。


「あぁ、お前、朧が奴か」


「……あ?」


 嘉音が首を傾けて、伊吹は目尻を痙攣させる。黒いペストマスクは考えるような仕草を見せた後、静かに一歩を踏み出した。


 まるで散歩するような、全く敵意を感じさせない歩み。それに虚をつかれた伊吹は、目の前に立った嘉音の顎にトンファーを向けた。嘉音は予備動作なくリングダガーを伊吹の腹部に向け、空気が一気に緊張感を持つ。


 背丈の近い二人は黙って互いを観察し、雨による冷気が廊下を満たしていった。


「そう、そうだ、お前は伊吹だ、伊吹朔夜。笑えるなぁ」


「……なんで俺の名前を知ってんだよ」


「さぁ? なんでだろうね」


 伊吹は疑うように声を低くし、嘉音の言葉が喜色を帯びる。相反して、私の背中には冷や汗が浮かんだ。


 余計なことを言うなよ。

 無駄なことを口走るな。


 あぁ、そっか、私が秘匿を続けようとしても、嘉音が口走る可能性もあったんだ。


 今更ながら気付き、嘉音の口を封じるにはどうしたらいいか即座に頭を回した。


 同時に、私は自分の行いが伊吹達に知られることを、思っていた以上に恐れているのだと呆れてしまった。


 知られないよう、黙り続ける為に。嘉音を黙らせ続ける為に。


 私は、引くわけにはいかない。


「退いて下さい伊吹、嘉音が戦いたいのは私のようです」


「退いとくのはお前だ、空穂。コイツは俺が黙らせる」


 伊吹の声に緊張が乗る。それは一体どういう感情からきているのか測りあぐねた私は、伊吹の言葉を聞き続けた。


「お前、どこまで知ってる」


「どこまで? どこまで……あぁ、そう言う事か」


 嘉音がペストマスクの下で笑っている。私はその顔を想像しないまま、背後で朝凪が弦を引き絞る空気を感じた。


「弓使いと二刀流、違うね、空牙」


「だな。ボーラ使いはいないし、狼牙棒はさっき逃げたな」


 あぁ、また、冷や汗。


 螢と空牙の一言一言が背中に刺さる。内臓が怯えて、喉の奥に煙が溜まった。


 三人同時に相手はできない。この状況で、私は誰を優先して黙らせるのが先なのか。誰の相手をするべきなのか。


 分からなくて、自然と目線は下がってしまった。


「涙」


 流海の手が背中に添えられる。私はそこで初めて、自分の呼吸が浅くなっていたと気が付いた。


 口角を上げて、隣を見る。そこには無表情の流海がいたから、私は努めて笑い続けるのだ。


「怖がらないで、僕がいる」


 黒い目に全部を見抜かれている気がする。全てを知る流海だけが、無言で私を許そうとしてくれる。


「ありがとう」


 この一言に全てを乗せて、私の笑みからは力が抜けた。


 うなじを掻いた嘉音は、伊吹に気怠げな声を投げている。


「残念だけど、お前には朧を相手して欲しいなぁ。涙が朧、朧ってうるさいから嫌なんだよね」


「何言ってんだ」


「あー、でも駄目かな。今は涙も流海も揃ってるし」


 嘉音がナイフを下げた時、廊下の先から歩いて来る音がする。


 螢は空牙の暗器と鉤爪を打ち鳴らし、私は廊下の先から現れた黒を見た。


 血だらけの研究員を引きずって、現れた四人目のペストマスク。手には青刃のナイフが握られ、引きずっていた研究員は物のように捨てられた。


 私の心は靡かない。そこに転がった者が見るからに呼吸をしていなくても。

 私の拳は固くなる。そこに立つ存在が私の敵に間違いないから。


 全く知らない他人ヘルスより、私は自分と流海の敵を見る。


「「朧だ」」


 伊吹達の肩に緊張が走る。私は彼らの空気を呼んで、流海と共に腰を低くした。


「朝凪、竜胆、そちらは頼みます」


「僕と涙が朧の相手するから、伊吹君、嘉音を頼むよ」


「涙さん、流海さん、でも、怪我が」


 朝凪の心配を孕んだ声が背中に当たる。私は首を横に振り、彼女の方を振り返ることはしなかった。


「伊吹、なんなら貴方は小夜の元に行っていただいても良いですよ。嘉音と朧は私と流海で相手をするので」


 伝えれば、伊吹のトンファーが揺れたと視界に映る。嘉音はつまらなさそうに後退し、朧と並ぶ立ち位置になった。


「……アイツら黙らせて小夜の所に行く」


 顎を引いた伊吹は、トンファーを回してどちらも取る選択をした。


 微笑む私は流海と目を合わせ、片割れ君は頷いてくれる。私と流海は伊吹と並び、朧、嘉音と相対した。


 パナケイアの廊下で、黒と白が対面する。


 朝凪は姿勢を緩めることなく、竜胆はサーベルを構える。


 伊吹はトンファーを向け、私と流海は拳を握った。


「涙と、流海。揃ったな」


 朧がナイフを握り直す。


 嘉音はリングダガーを回し、不満げな声を吐いていた。


「朧、流海はあげるからさ、涙は頂戴よ」


「駄目だ、どっちも俺が殺す」


「吹っ切れて素直になるお前嫌いだよ」


 こちらは緊張感しかないというのに、朧と嘉音にはそれがない。二人は今までで一番気の抜けた態度を取り、嘉音が喉を掻いた仕草もした。


「……息苦しいなぁ」


 嘉音が鬱陶しそうにアルアミラを掻く。


 その姿は、隙だと思う。


 緊張感の欠片も無い、隙だと思う。


 判断した私は、流海と共に床を蹴った。


 それが、合図。


 開戦の印。


 殺し合いの、幕開けだ。


 朧に向かって流海と飛び掛かれば、間に嘉音が割り込んでくる。


 流海は朧に向かって拳を叩きつけようとするが、それより早く黒がナイフを振った。流海は遅れた鎖でナイフを叩き、金属音が耳につく。


 私はメリケンサックで、割り込んできた嘉音のリングダガーを殴る。横から刃を折ろうとしたが、嘉音は的確に刃を横に向けた。


 武器がぶつかり合い、ウォー・ハンマーを持っていないことを悔やんでしまう。道具室に行って似た武器を持ってくればよかったとか、流海のクロスボウを家から持ってきてあげていればよかったとか。一瞬頭をよぎった。


 そんな思念も拭き飛ばす程、強烈な蹴りを腕に受ける。嘉音は喜々とした雰囲気で私の前に立ち、体の節々が痛みを訴えた。


 流石に、今日の怪我で嘉音を相手にするのは厳しいか。


 でも、それはコイツも同じ筈。流海に撃たれた怪我や私が殴りつけた傷がある筈なんだから。


 嘉音の腕を見つめて動きを予測する。上から、腕、首、違う肩か。これ以上抉ってくれるなよ。


 どうやって躱す、後退、横、駄目だ重心的に間に合わない。


 ならばと思って足を前に踏み込んだ時、嘉音の背後に灰色を見た。


 私は握り締めていた拳を開き、嘉音の両前腕を掴み止める。


「あ、」


 嘉音の膝がすぐさま動く。膝蹴りがくるとは分かったが、それより先に背後の伊吹がトンファーを振った。


 背後、確実、後頭部。


 思ったけど、嘉音はペストマスクの額を私の肩に乗せ、膝蹴りがくると思った足を後ろ回し蹴りに変更した。


 あまりにも鮮やかで速い対応力に、伊吹と共に目を見開く。トンファーを蹴り飛ばした嘉音から私は手を離したが、代わりに相手の腕が腰に回った。


「やだな、ここ。涙と真面目に戦えない」


「戦いに真面目も不真面目もないでしょ」


 痛んだ体を無視して歯を食いしばる。嘉音は私の顔を覗き込み、こちらに向いた切っ先を肘鉄で叩き落とした。


 嘉音が私から腕を離す。私の視界には螢と竜胆が斬り合う姿が映り、廊下には様々な金属音が木霊した。


 朝凪は螢と空牙の足元を的確に狙い、適度な距離を保っている。私は自然と二人を確認し、流海に視線を向けた。


 笑って流海と目を合わせる。片割れは朧の切っ先や蹴りを見極めて躱し、千切れた鎖で殴打しようと試みていた。


「涙のその顔、嫌いだよ」


 一瞬の間で嘉音に顔を掴まれる。口元を掌で塞がれたと分かった時には、背中を壁に叩きつけられていた。


 足が微かに床から浮く。ペストマスクが近づき、私は咄嗟に嘉音の腕を掴んでいた。


「流海にだけ笑う涙。その顔見てると、俺は腹の底から気持ち悪くなる」


 ペストマスクの奥から、灰色の瞳が私を見つめている気がする。嘉音は再び自身の喉元を掻き毟り、私の眉間には皺が寄った。


 お前に笑う意味はねぇよ。私は、流海の為だけに笑うんだから。


 そう言えない歯痒さを抱えていれば、嘉音は素早い動きで手を離した。


 肩に腕が回り、トンファーが嘉音の嘴を掠めていく。私の両足は床を踏んだが、溜まった痛みで膝から力が抜けた。


 合わせるように灰色がしゃがむ。私の肌は軽い冷気を感じ、視界に伊吹が映り込んだ。


「コイツの笑顔は安くねぇんだよ」


 伊吹がトンファーを嘉音に向け、ペストマスクの指先が揺れる。


 嘉音はマスクを掻く動作をして、低い低い声を出した。


「邪魔するなよ、お前みたいな弱虫に用はない」


 伊吹の肩が揺れる。私は灰色が唇を噛み締めたことを横目に確認し、メリケンサックを握った。


 嘉音が伊吹を弱虫と言う理由なんて知らないが、それは少々癪に障るから。


 私は伊吹のトンファーと、メリケンサックを思い切り打ち合わせておいた。


 小夜の為に毒の世界に飛び込める男は。

 自分を酷使してまで戦える少年は。

 私や流海の為だと叱ってくれる、コイツは。


「伊吹朔夜は、弱虫ではありませんよ」


 嘉音を見つめて苦言を呈す。


 ペストマスクは暫し黙ると、突然力が抜けたように首を横へ傾けた。


「吐きそうだな、伊吹から先に殺すか」


 地を這うような声に鳥肌が立つ。嘉音は首とマスクを掻き毟り、螢と竜胆の刃がぶつかり合った音が嫌に耳についた。


「あ゛ぁ゛ー……気持ち悪い。苦しいし、苦しいし、息苦しくなるし、なんだよ本当」


 嘉音の奇行に意識がブレる。


 私の視界は嘉音だけを見つめるせいで狭まっていったが、甲高い金属音で視界が開けた。


「悪いけど、朧は頼む――涙」


 呼ばれて、隣に視線を向ける。


 伊吹は前だけ見つめていたが、その声は確かに私を呼んだから。


 私は痺れたメリケンサックを握り、伊吹と同時に床を蹴った。


 顔に笑みを貼り付けて、流海と共に朧に殴りかかる。私を追いかけた嘉音は伊吹が止めてくれると分かっているから。


 切れ物を持つ朧に対して、私と流海では分が悪いが。


 それでもいいよと言い聞かせて、全ての力を拳に込める。


「汚れた朧」


「汚れた殲滅団ニケ


「「可哀想だね、君は」」


「黙れ害悪、災厄のヤマイ」


 朧のナイフが流海の鎖とぶつかり、私の左回し蹴りが横腹を狙う。朧は素早く銃を抜き、私は軸足を曲げることによって蹴りの進行を変えた。


 銃声に鼓膜が痺れて、そのままの軌道であれば左足を撃ち抜かれていたと理解する。一瞬だけ不安げな流海と目があったが、笑う私はなんともない。


 耳鳴りを起こす鼓膜を堪えて、朧に片割れと一緒に殴りかかる。


 そのマスクを砕く為に。毒を吸わせる為に。苦しめて殺す為にッ


「涙さんッ、流海さん!!」


 その時、ここで聞く筈のない声を聞く。


 震えて上擦った声は遠くなった耳に飛び込み、私の視線は廊下の角に向かった。


 そこにいたのは、小柄な、灰色のおさげ。


 ウォー・ハンマーとクロスボウを抱えた、女の子。


 包帯をずぶ濡れにした視界無き少女――伊吹小夜が、そこにいた。


「小夜!!」


 悲鳴に近い伊吹の声を聞いた瞬間、私の目は朧の腕を追う。


 男は拳銃を小夜に向けており、視界を封じている少女は狼狽えながらもこちらへ駆けていた。


 駄目だ、駄目だ、駄目だ小夜!!


 私は引き金にかかった朧の指を見て、思わず小夜に叫んでいた。


「小夜!! ハンマーをッ!!」


「は、いッ」


 小夜が細い腕でウォー・ハンマーを投げてくれる。


 私は銃を持った朧の腕を殴り、流海は数歩速く小夜に向かって走っていた。


 滑った小夜が前傾に傾き、流海は体を低くして両手を広げる。


 私の視界は、スローモーションのように進んでいた。


 滑り込んだ流海が小夜を庇う。少女の頭を抱えた片割れは、身を挺して床に倒れ込んだ。


 二人の姿を見た私は、宙を舞っていたウォー・ハンマーを掴む。体をすぐさま朧へ向ける。


 見れば、朧は銃口をこちらに向けていた。


 流海は朧に背を向けて、小夜を両腕で抱え守る。


 私は二人に背を向けて、朧が狙う場所を予想した。


 いつかの美しい林のように。

 初めてお前を朧だと認識した日のように。


 撃たれる、照準、そう、それは私を狙ってる。狙うならどこだ、殺すならばどこを狙う。足、腰、胸、肩。


 違う、頭。


 分かってんだろ、諸悪の根源、鳥頭。


 ウォー・ハンマーを縦に持った私は、あの日のように鈍器の頭が自分の目の前に来るようにした。


 発砲音に耳を壊されながら、強い痺れが手に走る。反動で体は後ろへ飛び、力を込めた足が床を滑った。


 膝を曲げて、流海と小夜を背中に隠す。


 背後では二人の荒い呼吸が聞こえ、私の心臓も激しい鼓動を刻んでいた。


「るかさん、るぃ、さん……ごめ、ごめんなさぃ、わたし、ぁの、」


 震えた小夜の声がする。私は背後を確認し、流海は安心させるように灰色の頭を撫でていた。


「僕達は大丈夫だよ、小夜ちゃん」


「無事ですからね、安心してください」


 私はウォー・ハンマーを回して体の横で振る。


 クロスボウを受け取った流海は小夜を背に隠し、照準を朧に向けた。


 懐かしいような感覚を持って、砕く為の鈍器を手に馴染ませる。


 私は口角を上げて、流海は冷えた瞳を朧に向け続けていた。


「そして小夜、ありがとうございます」


「小夜ちゃんが武器を持ってきてくれたおかげで、」


「私は、」


「僕は、」


「「鳥頭と戦える」」


 小夜の喉が締まった音がする。


 どうして貴方が走ってくれたのかは知らないし、どうして武器を持ってきてくれたかも知らないけど。


 ありがとう、小夜。


 私と流海は鳥頭を砕く為に選んだ武器を構えて、朧は首筋を掻いていた。


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