第65話 喋

 

 今日も今日とて、アテナは怖気が立つほど美しい。天候は明るく空気は輝き、揺れる宝石の木々に目が眩む。そんな清らかな世界を忌々しく思っている私は、嘉音に向かってウォー・ハンマーを振り被っていた。


「五発くらい殴りますね」


「会って早々物騒だな」


 水晶の林にて、嘉音は栄養ドリンクのようなものを口から摂取している。木の根に腰かけた男は呑気な態度に見え、喋り方にも気乗りしない色が滲んでいた。数十分前には流海を血だらけにしていた男が、である。お陰で私の苛立ちは鰻登りだ。ハンマーを叩き落とす腕に容赦はない。


 しかし、振り下ろした私の鈍器は螢に止められた。金属音と共に軽く火花が飛ぶ様を視認する。


 先端が両刃、中央までは片刃の武器――ファルカタを握っている螢は困り顔で私を見澄ました。綺麗な黒髪を一つに結って、今日も毒気を抜かれる顔をしている。


 反動で腕を引いた私は螢から距離を取り、空いた懐は割り込んだ空牙に殴られかけた。相変わらず目つきが悪いな、お前。


 苛立つ私は空牙の腕を掴んで鳩尾に肘鉄を入れる。少年は呻きながらも私の二の腕を掴み、憮然とした表情を浮かべた。


「嘉音さん……ほんと、この人ほんと……」


「憎くなりました? いいですね、それでは殴り合いといきましょう」


「あー、涙、殴り合うなら俺とにしてよね。空牙も螢も見学者なんだから」


 栄養ドリンクを飲み終わった嘉音が空牙の襟を引く。少年は渋い表情で後退し、螢は困り顔のまま様子をうかがっていた。


 目の前に立った嘉音は私を注視してくる。全身を確認するような視線に寒気を覚えたが、そこは喉の奥に留めておいた。変わりにこちらも嘉音を観察すれば、男の顔色は平時よりも悪く映った。お前の体調なんて気にかけねぇけどな。


「それで? 涙は何に怒ってるの」


「流海に怪我させましたね?」


 嘉音の顎にウォー・ハンマーを突きつける。男は暫し斜め上を見て、再び呑気な態度を取りやがった。


「仕方がないよ、俺達の関係はそれが正しいんだから。俺と涙の間に不戦条約なんて含まれてないし、流海を傷つけない約束だってしてない」


「だからこそ、これは情報交換以前の問題です。流海に怪我をさせた事実に私は憤っております」


「……分からないなぁ」


 深いため息と共に、嘉音は栄養ドリンクの入れ物を握り潰す。容易く砕けた入れ物を男は口に運び、一息で飲み込んだ。見ているこっちの喉が痛くなりそうだ。


 嘉音は喉仏を動かして口内の物を嚥下し、物臭な視線を向けてくる。


「俺は流海のお陰で、今こうしてを飲んでるんだよ。マスクもヒビが入っちゃったし、おあいこでしょ」


「げ、どくやく……」


 呟いた単語に胃が引き攣る。


 それは、アレスの空気を緩和させる薬。私が求めていた流海を助ける一歩の薬。それを今コイツは飲んでいた? 目の前で? 簡単に?


 押し寄せる感情が私の神経を逆撫でし、同時に高揚感が湧き上がる。私の内臓は確かに震え、指先に力が籠もった。


 くぐもった私の声を嘉音は拾ったらしい。男の灰色の瞳には、嘲るような色が見え隠れしたのだから。


 私の心臓は痛いほど脈打ち、言葉が早口にならないよう心掛けるのに必死であった。


「今、貴方は、アレスの空気を解毒したんですか」


「まぁね。マスクを砕かれて多めに吸ったから……っと、」


 不意に嘉音が口に掌を当てる。痰を絡めながら咳き込む姿に私の肝は冷え、嘉音と流海が重なった。


 嘉音の掌に赤がつく。口元にも同じ色を垂らした男は、さも当たり前と言わん態度で口を拭った。


 私の言葉は、より慎重になってしまう。


「……それは?」


「あぁ、薬を飲んでも緩和には時間がかかるから。内臓がやられてんだろうよ」


「だいたい飲み終えて数分で効き始めるんですが、毒を消そうとしてるせいか体内が酷く熱くなるんです」


「体温も上がるから、俺その薬あんまり飲みたくねぇんだよな」


「俺もだよ」


 嘉音は腹部を擦りながら螢と空牙に視線を向ける。螢は近くの木の根に腰掛け、空牙も隣に立っていた。


 つまり、それは副作用と呼ばれるもの。アテナの空気を解毒するのも同様に、内臓に対する影響が大きいかもしれない。ならば今の流海の状態は? あの子でも飲めるか? 耐えられるか? 嘉音の症状から見るに重い反応が出る訳ではないのかもしれないが、この男が慣れているだけかもしれない。


 私の頭の中では解答を導けない問が回り続け、堪えていた質問が結局溢れてしまった。


「その薬のサンプルが欲しいのですが頂けませんか。出来れば複数個。飲むのは何度か繰り返すんですか? 他に副反応は? どうして容器も飲んだんですか、容器まで含めて薬なんですか?」


 嘉音に近寄り問い詰める。彼は物珍しそうな目で私を凝視し、悪戯するようにペストマスクの嘴を掴んだ。


「薬が貰えるのは本部。今日はその本部の情報を伝えに来たんだから落ち着きな」


「これが落ち着いていられますか」


「せっかちだな」


 嘉音は私の嘴を揺らす。一振り毎に私の苛立ちは降り積もり、思わず歯ぎしりしてしまった。


「解毒薬の製造は本部でされてるから、涙が直接来なよ」


「ならば早く、早急に、一秒でも早く本部について教えてください」


「だったら先に、実働部隊ワイルドハントの情報」


 目を細めた嘉音が私を煽ってくる。「ほらほら」と嘴を揺らす男の脛を蹴ろうとすればかわされたので、私はウォー・ハンマーを固く握った。


「売れる奴、考えてきたんでしょ?」


 ペストマスクの額に嘉音の顔が近づく。私は歯の裏まで迫った文句を噛み殺し、嫌悪が背中を這っていった。


 脳裏に浮かんだのは、皮肉交じりに揺れる金髪だ。


 ――私の中身はスッカラカン。樒が十三年で培った性格も知識も私はゼロ! 経験も感情もなぁんにもない!!


 つんざく声が蘇る。赤い瞳は底の見えない感情を乗せて、纏わりついた四肢は温かかった。だが、レモンスカッシュで冷えた体を意図せずして温めてくれた行為を、私は厚意としては受け取らない。


 生まれてしまったヤマイの化身。狼牙棒を肩に担いで、厭味いやみったらしく声を掛けてくる男。流れるようにヤマイを語った大学生。


 戸惑う私が袖を掴む。考えを巡らせて、巡らせて、それでも後退することは許せない。


 だってこれは、流海の為だもの。


 私は呼吸を整えて、嘉音の灰色の瞳を見つめた。


「――すめらぎしきみというヤマイがいます」


 嘉音の目が細められる。奥にいる螢と空牙も黙って私の声に耳を傾けた。私は、ウォー・ハンマーの頭を地面につける。


 ――俺を守れるのは俺だけだ。だから俺は実働部隊ワイルドハントに入って、俺が狙われない平和な明日を求めてる


 悪いな皇。


 私は、お前の平和より流海を選ぶ。


「彼は鏡に映った異性の自分と入れ替わるヤマイです。制限時間は六時間。傷と記憶は共有され、男女共に戦闘経験があります」


「おかしなヤマイだな」


「おかしくないヤマイなんて無いですよ」


 鞘から抜いたナイフを嘉音の鳩尾に当てる。目を細めた男は、暗に続きを話せと催促した。


「彼、及び彼女は睡眠時間を必要としません。鏡に入っている間が休息時間である為、二十四時間三百六十五日の活動が可能です」


「疲れは引き継がれないって事ですか?」


 螢は少しだけ前傾姿勢になり、興味深そうに眼を輝かせる。彼女の空気はヤマイに対して知りたい意欲を醸し出している為、私は視線を逸らしておいた。


「はい。共有されるのは鏡に映る事柄のみになります。よって疲労は別です。目に映る記憶の引継ぎは可能ですが、疲労は感じるだけであって目にも鏡にも映りませんので」


「交代は全身が映る鏡でされるんでしょうか」


「そういう訳でもないようですよ。正確に言えば、鏡のように自分が映る鏡面があり、そこに体を捻じ込むことが出来れば交代できるようなので」


「へぇー、あ、服装や武器も連動してます?」


「してます。男の皇から女の樒へ交代した場合、服装が全く身の丈に合っていませんので。その為に彼及び彼女は着替えを常に準備しています」


 今日アテナに来る前、私は樒から皇へ交代する瞬間を見学した。と言うより見せつけられた。喜々とした空気の樒が「おっもしろいもの見せてやる~!」とパナケイアの踊り場で入れ替わったのだ。


 引きずり出された男、皇はサイズの合っていない黒いハイネックワンピースと灰色のコートを着ており、樒の策略によってハイヒールも着用していた。どれだけ譲歩しても「似合わない」としか言えない格好だったが、皇自身は慣れているらしい。


 ――長身男がハイヒールにワンピースで仁王立ちって、私はどんな反応をしたらいいですか?


 ――似合ってるだろ。写真撮っていいぞ


 ――カメラのレンズ割れそうなんでやめときます


 ――喧嘩売ってやがんな包帯乱用機


 ――思った事を述べただけですってスマホ取るなスマホ


 その後、腹いせのように首根っこを掴まれて二人で映った自撮りを残された。最低なので秒速で削除したけどな。最悪でしかなかった。


 私は清潔なパナケイアに立つ皇を浮かべ、赤い目の奥にある底意地の悪さを確認した。


「怪我も武器も服装もそのままに。六時間はリミットであり、それまでに交代できなければ体調を崩すそうです」


「そいつの武器は?」


「狼牙棒です」


 ペストマスクから嘉音の手が離れる。その手はウォー・ハンマーの持ち手に重ねられ、片手はナイフに添えられた。ここで私が一押しすれば、コイツに致命傷を与えられるのだろうか。今はやらないけど。


「巨大な棍棒使いか。身体的特徴は?」


「金髪に赤い瞳。男の方はオールバック、女の方は髪を結っています。そこそこに目立つのでアレスで見つけるのは簡単でしょう。アテナには来ない主義の奴です」


 一言一言発する度に感情が底冷えしていく。それは気のせいかもしれないが、かじかんだ足先をどうしても勘違いに出来ない私は、自分の愚かさを嘲笑した。


 いつから私は流海以外を想ってしまうようになったのか。それが絶対的信頼を確立した後や、はたまた家族同然の濃い時間を過ごした関係性であれば、私はもっと躊躇したのだろう。


 罪悪感に打ちひしがれて、流海が吐血した時にアテナに飛び込むことはしなかったかもしれない。柘榴先生や猫先生と共に流海の元を離れず、聞きつけた朝凪達に縋りついて不安を吐露したかもしれない。


 しかし残念ながら、私の優先順位が崩れることはなかったから。


 どれだけ周りが優しく染めてきても、どれだけ私を心配しても、マッキになっても見捨てられなくとも、嘉音に攫われた時に見放されなくとも。


 怖がりな私は、自分の大切を譲れない。


 私は嘉音の鳩尾にナイフを押し当てて、変わらない過去を見放した。


「それで? 皇樒に対して何かするつもりですか?」


「あぁ、実働部隊ワイルドハントに所属してるメンバーって戦い慣れしてるから、ある程度の情報が欲しいんだよ。所属してないヤマイを殺すより骨が折れるんだ。あと一歩の所で身を隠す奴も多いって聞くから、相手を知ることが出来れば戦法も広がるよね」


 ――実働部隊ワイルドハントを抜ける理由なんて、大概そうさ。マッキになって、後が無くなったから辞めていく。自信がなくなって、化け物に成り果てて殺される恐怖に負けてしまう。俺もその一人だよ


 猫先生の言葉が、耳の奥で反響した。


 実働部隊ワイルドハントはマッキになって辞めていく例が多い。今の嘉音の言葉は頭にこびりつき、いつか聞かねばいけない気がしてならなかった。


 嘉音は私のナイフを押さえつけ、背後にいる空牙に声をかける。


「空牙、たしか皇と戦ったことあったよね」


「はい、何度か。朧さんと一緒にですけど、強かったです」


「そっか、後で報告書見直しておこう」


 報告書なんて書いてやがんのか。


 新しい事を知りながら空牙に視線を向ける。少年は螢の表情を横目に確認し、少女はファルカタを握り締めていた。


「……その人は、どうしてアテナには来ないんですか?」


 声量の小さくなった螢が顔を上げる。私は解剖室の前に立っていた男を思い出し、彼の言葉をなぞってみた。


「彼はアテナの材料にも薬も興味がないからです。彼が求めているのは、自分が狙われない平和な明日だけですので。貴方達はヘルスを狙わずヤマイだけを狙ってくる。ならば生きたい彼はどうしましょう。戦うしかありませんよね。だから彼は自分の生きる世界で、自分を殺しに来る貴方達を迎え撃ち、殺して明日も生きようとする」


 雑踏の中、どうしてヤマイが狙われるのか。どうして蔓延はびこるヘルスは無視されるのか。私達が何をしたと言うのか。私達を殺して一体何がしたいのか。


 問いたいことは山程あるが、今の私には脱線する時間も惜しかった。


「アレスではヤマイを守る者はいません。優先されるのは患わないヘルスの安全のみです。ならば自分は自分で守るしかないんです。誰も助けてくれないならば、自分を狙う相手を殺して、自分で平和を守るしかないんです」


 噛み砕いた言葉を並べて、皇樒を知った気になる。解剖室の前で、お前は一体どんな顔をしていたか。私は分解されていくアテナの戦闘員を見るばかりして、嫌いなお前の横顔に興味は示さなかったな。


「……皇樒は、ヤマイは生きていても良いのだと主張する為にアレスで戦う。自分の日常を守る為だけに戦うのが、彼の正義と言えるでしょうね」


 ――お前の弟を戦闘員に連れて行かれたこと、mm単位では悪いと思ってるよ


 良い人ぶるなよ、皇、頼むから。私はお前を良い人だって思いたくないんだから。


 ――殴りかかったことは……私に、非がありました……ごめんなさい


 ――俺こそ悪かったな、あの日は


 後悔が滲み出る。気持ち悪さが胸に巣食う。


 それでも私は、もう二度と、お前に謝らないよ。


 螢から視線を逸らした私の頭に、前置きなく手が乗せられる。それはハンマーから離れた嘉音の手だ。


 彼は無造作に私の帽子を潰し、額に顔を近づける。その表情から目を背けた私は、喜色を孕んだ声だけを聞いていた。


「ありがとう涙、とっても悪い子。俺は日増しに君が嫌いになるよ。また次も売れる奴を探しておいてね」


「それはどうも。さぁ、次は貴方の番ですよ」


「そうだそうだ、教えてあげるよ、本部のこと」


 嘉音は再び嘴を掴み、私の顔を上げさせる。暮れない空を背景にした男は、私が欲しい情報を語ってくれた。


 * * *


「おかえり、涙」


「ただいま、流海」


 アレスに帰れば、転移室の前に治療を終えた流海がいた。私はペストマスクを剥いで笑い、無表情の片割れを抱き締める。そうすれば流海も痛いほど腕に力を込めてくれるから、私の内情は凪いでいった。


「なんだか涙、嬉しそうだ」


「そうかな?」


「そうだよ」


 流海の声がいぶかしんだ気配を含んでいる。私はそれでも浮足立つのを止められず、本音は隠したまま材料袋を持ち上げた。


「今日はいつもより多く材料が採れたんだ。だからだよ」


 笑って流海の手を引いてやる。怪我をしているから響かせないように。傷が開いてしまわないように。


 流海は少しだけ口を尖らせたから、私は笑顔をやめなかった。


「どうした?」


「……涙、無理してない?」


「無理してないよ」


「何かあった?」


「いつも通りだよ。いつも通りアテナの戦闘員から逃げ回って、材料回収しただけだ」


 流海の手に力が籠もる。まるで私を引き留めるような動作に、どうしてこうも胸が満たされるのか。私は流海の手を握り返し、眉を下げた片割れの声を拾った。


「涙は……どこに、行こうとしてるの?」


 あぁ、察してくれるなよ、片割れ君。


 平気さ、問題ない。何でもない。流海が心配することなんて何もない。


 口角が自然と上がる。


 私は傷ついた流海の手を柔く握り、穏やかに引き寄せた。顔を流海の首筋に触れさせて、満面の笑みを向けながら。


「柘榴先生の所に行って、材料渡して、その後は道具室。いつも通りのルートだよ」


 流海の問いに態と違う答えを返す。知ってるさ、流海が聞きたいのはこんなことではないことくらい。


 それでもどうか気づかないで、悟らないで。大丈夫、何も心配いらないから。


 流海を治す鍵は、私が見つけて帰るから。


 見上げた流海は、泣き出しそうな顔で私を見つめていた。


「……涙、大好き」


「私もだよ、流海」


 しなだれかかる流海を受け止めて、可愛い片割れの背中を摩る。そうしていれば、廊下の向こうから小柄な銀髪の少年が歩いてきた。


 私は流海の頭を肩口に埋めさせて、顔から笑みを落としておく。


「空穂姉弟、主に姉、話がある」


「柊、どうしたんですか?」


 推定年齢一桁のひいらぎ葉介ようすけを見下ろす。眼鏡もかけていない少年は、それでも堂々とした態度で私達を見上げていた。


「急だが明日、時間を取れるか。以前の話の続きをしたい」


 ――以前の話


 それはパナケイアでは出来ない話。とても勝手な仮定の話。


 私達の、疑念の話。


 私は流海の後頭部を押さえたまま首を縦に振り、柊は「では」と腰に手を当てた。


「明日朝十時、さくらていに来てくれ」


「……桜邸?」


「桜小梅――お嬢のご自宅だ」


 ……それは、ドレスコードでも要りますでしょうか。

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