青春? ラブコメ? 知らないしそんなの
二髪ハル
一章 「なあ夏来くん。合コンに出来くれるよな?」
高校二年生の春。
「それじゃあ今日はここまでとする。課題は出来るだけ早めに提出するように……」
昼休みのチャイムが鳴り、先生が教室を出ていった。あっちこっちで教室を出る生徒がいる。
腹減ったな……。
俺はパンをかじりながら屋上で一人。新作のゲーム情報を見ていた。
「へー今回のシステム新しくって面白そうだな。これ買うかな」
すると誰か近づいてきた。まあ、いつもアイツなんだろうけど……。
「なあ、夏来くん。今回は合コンに出てくれるよな?」キラン!
キメ顔でウィンクまでして寒気がする。こいつは
「行かねえって」
「良いだろたまには。今回は当たりだって」
まあ当たりって言うのは顔のことコイツは言ってくるんだよな。流石にそれは失礼だろ。
「考えて––––新キャラ可愛い!」
ロリっ子でツインテールの魔法使い! このキャラは使用しなくては! 魔法は何を使うんだ? 回復と攻撃どっちのスキルが多いのだろうか……。
ヒカルがこっちに指を向けていた。
「今回は彼女出来るかも知れないだろ? そしたらモテて学園の女子全員が声をかけてくれて人生バラ色になるだろ!」
「……ないな」
するとヒカルがいきなり俺の襟元を掴み上げた。
「こっちは青春がかかっているんだぞ! 夏来も恋愛してみろや」
「恋愛ね……」
俺はそうゆうのには興味すらない。……あの頃から俺は恋愛しないと決めていたからだ。
「今回こそは必ず……必ずお持ち帰りしてやる!」
「ファイトー」
ヒカルが今度は頭を下げてきた。
「頼む! 俺のサポートをしてくれ! ゲームの素材集め手伝ってやるから」
「……しゃあねえな。言っとくが俺は何も出来ねえぞ」
まあ俺は黙っていれば良いだけだしな。ヒカルが散る姿を拝めるんだったら参加するかな。
「あぁ!」
ヒカルが親指をグッと立てていた。
◇
予定の場所に向かうとヒカルともう一人別の男子が喋っていた。
「遅いぞ夏来!」
「ああ……お前も来てたんだ
全身赤いスーツを着て口元に赤い
「それでヒカル。どんな子が来るんだ?」
「ああ……聞いて驚くなよ。なんと学園の美少女だ!」
「なんだと……」
鉄也がなぜか驚いていた。
あぁ、なんか学園で騒がれている美少女とか言う。名前はなんだっけな? 黒田だっけか?
鉄也がヒカルに対してグッと手のひらを握り締めていて暑苦しかった。
「デカしたヒカル」
「だろ。色々口実を仕込んでおいて良かったぜ。と、着いた」
目の前にはカラオケ店があり。女の子二人が立っていてヒカルが挨拶しに行った。
「いや〜〜どうもどうも。わざわざ来てくれてどうもね」
金髪でサイドポニーの女の子は首を振っていた。
「うんうん。大丈夫だよ。じゃあツバサ行こう」
「……うん」
白髪の女の子は頷いて6人揃って店内に入っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます