委員長の仕事はこんなことじゃない!

豊嶋ユージロー

第1話学級日誌1日目

「君たちも今日から2年生なのだから……」

そんな言葉が意識の向こうから語りかけるような気がする。


「ふぁ〜」

しかしそんなことなどお構いなしに俺はあくびをした、しかし俺が悪いのではない悪いのは4月の陽気な日差しと窓際にある俺の席だ、そんなことを考えながら俺はうとうとしていた。


「廻神(まわりがみ)君がいいと思いまーす」

「それいいね」

ん?廻神?誰だそれまあいいや

「廻神…廻神!」

どこからか大きな声が聞こえてくる。


「廻神!」

そうだ俺の名前だ

はっと我に帰った俺は起き上がり周りを見渡した。

なぜかみんながこっちを見ている。

「廻神、今学期はお前に委員長をやってもらいたい、いいか?」


えっ?と思いもう一度周りを見渡すとみんながこっちを期待の眼差しで見ている、おそらく俺のうとうとしている間に委員決めがあり委員長に俺が推薦されたのだろう、確かに俺は去年も委員長だった、さらにクラスの4分の1ぐらいは去年と同じメンツだ推薦するならおれがもってこいと思ったのだろう。


俺はこの瞬間悟ってしまった、やらかしたと。

確かにここで断るのも手だが断るとまた最初からやり直しだそうなるとクラスのイライラの矛先は必ず俺にくるだろう、つまりこれはもう避けられないのだ、俺は観念することにした


「わかりましたやります」


その時教室のあちこちから拍手が起きた

また今年もかと少しがっかりしたような、でも心のどこかでみんなに選んでもらい誇らしいようなそんな気持ちで俺は席につこうとすると後ろから


「私も委員長やります!」

と元気な声が聞こえてきた…




もしこの時間に戻れたら俺はこの決断をまたしたのだろうか?この決断は間違いではなかっただろうだか正解でもなかったのは確かだった。







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