レベルが上がって?
「コツコツ(さぁ、ステータスの確認だ!)」
ゴブリンを倒したダスケは早速ステータスの確認を行う。
ダスケにとって最も重要なことは至高のホネを召喚できるようになることである。
そのためにはMPの増加が必要であり、MPの増加のためにはレベルの向上が必須である。
だから今一番しないといけないことはステータスの確認なのである。
そしてこれがゴブリンを倒した後のダスケのステータスだ!
名前 ダスケ
種族 スケルトン?
レベル 1
HP 10/10
MP 10/10
力 5
防御 @¥?$
魔力 5
耐性 *?><
速さ 1
スキル
念話
称号
謎の白骨死体
「コツコツ(バ、バカな!)」
ダスケのレベルは上がっていなかった。
つまりMPも増加していない。
ということは至高のホネを召喚する道は一歩も進んでいないということだ。
「どうしたダスケ。レベルが上がっておったか?ゴブリンとは言えレベル1のスケルトンのレベルを上げるくらいの経験値は取得できるはずじゃから驚くこともないじゃろ?」
「コツコツ(レ、レベルが)」
「レベルが?」
「コツコツ(上がってないぃぃ!!!)」
ダスケの叫びは森中に響き渡らなかった。
ただコツコツと軽い音が虚しくなっただけなのだから当たり前である。
「そうか、一匹では上がらんかったか。次を探すかの。」
「コツコツ(何でそんなに冷静なんだよ。レベルが上がってないってことはMPは増えてない。つまりホネの召喚に近づいてないってことだぞ。)」
「まぁ、個体差のあるし。それにお主は通常のスケルトンと違うようじゃしのぉ。取りあえずもう少し魔物を倒して見てから考えたらええじゃろ。」
「コツコツ(まぁ、ここで嘆いていても何にもならないからそうするしかないか。)」
「コツコツ(だ、ダメだ。俺はこのままレベルも上がらずMPも増えないんだ。)」
ゴブリンを二匹三匹と倒したがピクリともレベルが上がる気配がないのだ。
因みに初戦は苦戦したゴブリンとの戦闘だが2戦目からはダメージを受けないことが分かっているので飛びついて目を一突きでお終いであった。
ただただレベルを上げるための作業であった。
「まだ、ゴブリンを三匹倒しただけじゃろ。諦めるのは早いぞ。おそらくお主はスケルトンのユニーク種なんじゃ。通常のスケルトンより強いためにより多くの経験値が必要なんじゃ。」
「コツコツ(強い?全然強くないぞ俺は。)」
「いやいや、王種の魔法を受けてもノーダメージなんじゃから十分強いじゃろ。単純に力と速さがスケルトンと大差ないだけじゃ。」
ダスケはすっかり忘れているが王種の魔法を受けても衝撃で気絶しただけだったのだ。
もしかしたらオリハルコンよりも硬いかもしれない。
「コツコツ(つまりどうすれば良いんだ?)」
「ゴブリンを倒すだけではレベルを上げるのに時間がかかる。もっと強い魔物を倒すんじゃ。なぁ~に心配するな、王種の魔法で無傷じゃったんじゃ。ドラゴンを相手にしても死ぬことだけはないから安心して強敵に挑むんじゃ。」
バハニュートが言うようにこのままここでゴブリンを倒していてもレベルが上がるとは思えない。
それにダメージを受けないなら最悪逃げれば良いのだ。
「コツコツ(それじゃもっと森の奥で魔物を探すか)」
バハニュートを再び頭の上に乗せると森の奥へと向けて駆け出した。
速さが1なのでスピードは遅いがアンデットなので持久力は無限である。
そして規格外の防御力を持っているため出会う魔物の攻撃は全て無視して、ただただ森の奥へと進んでいった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます