5/22 雨
雨が好きだ。
中学生の頃なんかは、テニスの練習がなくなるから、とかいう理由で好きだったけれど、今はもっと、ちゃんと雨が好きだ。
まず、雨の匂い。
水分をたっぷりと含んだ空気、湿ったアスファルト、そして雨がしみ込んだとき特有の草の匂い。雨の降ることが少ないからだろうか。なんだか特別な感じがする。
そして、音。
いわずもがな。傘にあたる音、アスファルトを打つ音、土にしみ込む音、水たまりに跳ね返る音。しとしと、ぴちゃぴちゃ、ぱちゃん。ちゃんと耳をすますと、子どもの頃にかえる感じがする。
夜のネオンを鏡のように映し出すアスファルトもいいし、久しぶりの水を喜んでいるようなお花や草もいい。
「あめ」って、語感もいい。可愛いイメージの「飴」とちょっとかぶるし。雨音、雨水、雨宿り、なんかだと「あま」とも読める。辞書の言葉を借りると、「あま」と発音すると、「古風で優雅な響き」になるらしい。こちらは「甘い」とも重なって、より惹かれる。
今日の仕事終わりは、雨が降っていた。天気予報では降水確率0%だったので、ラッキーハプニングだ。先輩に傘を借り(先輩はいつも傘を2つ以上おいているのだ)、自転車を置き去りにして(雨の中ごめんね)、久しぶりに地下鉄で帰る。
自転車も好きだが、地下鉄では本も読めるし、しとしと降る雨の中、傘をさして歩くのはとても楽しい。
久々のエッセイ、再始動のテーマは、ペンネームにするほど好きな雨にした。色んなテーマで、私の思いを言葉に表してみようと思う。
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