コロッケとぷよぷよ
礼の家から虎の公団までは自転車で5分くらいのところにある。
礼は店の手伝いが終わると、手土産を持って虎のところまで遊びに来ていた。
「礼君じゃん!」出迎えたのは姉である。
「虎はまだですか?」
「たぶん、あと30分くらい、上がって待ってなよ」
「はい、あの、これどうぞ」差し出したのはコロッケ各種30個はあろうかという量である。
「え?こんなに?気にしないでいいのに、さあ、上がって」
「ありがとうございます」
ゲームでもやって待っていようかという話になり、姉が得意なぷよぷよをやり始めた。礼が姉に20連敗した頃、虎が帰ってきた。
「おう、来ていたか」
「お邪魔しているぞ」
「礼君、コロッケ持ってきてくれたんだよ!こんなにたくさん」
「お!すげー、カニクリームコロッケもあるじゃん!」
「2人とも座って、盛り付けるから」
3人の食卓には大量のコロッケとトマトサラダ、ご飯とオレンジジュースが並んだ。
食べながら学校の話になる。姉は、最近虎はどうなの?などと聞いてくるが、礼は当たり障りのない言葉でごまかした。
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