#19 リヴァイアサンの猛攻

戦闘前に俺たちのレベルとスキルを確認しておく。


ハヤト:レベル10


スキル:《三連撃》

【効果】敵一体に対し、瞬時に三連撃を放つ。

    ダメ―ジ”極小”

【コスト】MP300消費。


《ジャンプアタック》

【効果】高く飛び上がり、そのまま落下攻撃をする。

     ダメ―ジ“小”

【コスト】MP:500消費。


《回転斬り》

【効果】剣を一回転させ、広範囲の敵にダメ―ジを与える。

     ダメ―ジ“小”

【コスト】MP:700消費。


リシテア:レベル10


スキル:《スピアシ―ルド》

【効果】30秒間槍を縦に高速回転させ、遠距離攻撃を大幅に軽減する。

【コスト】MP670消費。


《ウィンドスピア》

【効果】一時的に攻撃力“極小”上昇効果

    一分間、槍に風属性を付加する。

【コスト】MP200消費。


《ウィンドダッシュ》

【効果】体に風をまとい、30秒間移動速度上昇効果“小”

【コスト】MP500消費。


コ―デリア:レベル10


スキル:《ライトヒ―ル》

【効果】対象者一体に対し、HP500の回復効果を与える。

     

【コスト】MP400消費


《ライトフォ―ス》

【効果】敵一体に対し、杖から光のエネルギ―を放つ。

    ダメ―ジ“小”

【コスト】MP650消費


《ライトヒ―リング》

【効果】味方全体にHP500の回復効果を与える    

             

【コスト】MP800消費。


イオ:レベル10


スキル:《ファイアソ―ド》

【効果】一時的に攻撃力“極小”上昇効果。

    一分間、剣に火属性を付加する。

【コスト】MP200消費。


《フレイム》

【効果】敵一体に対し、剣から火の球を放つ。

    ダメ―ジ“小”

【コスト】MP510消費。


《炎の大剣》

【効果】炎を纏った大剣を召喚し、広範囲の敵にダメ―ジを与える。

    ダメ―ジ“小”

【コスト】MP720消費。

   


◇◆◇◆



なんだこの赤い壁は?

俺はメニュ―を開きログを確認した。

 

    強制クエスト発生


《バブルフロッグ》を10体以上撃破の条件を達成した為、

強制クエストが発生しました。

クエスト達成するか、ゲ―ムオ―バ―になるまでは脱出不可。

     

強制クエスト達成条件“超越”のレヴィアタンの撃破。



強制クエストだって?

ゲ―ムオ―バ―はこの世界で意識不明になることを意味する。

つまりあの水竜を倒すしかないのかよ?


水竜はかなりの大きさがある。


『フオォォォ!』


水竜は口から水球ウォーターボールを作り出し、俺に向かって発射してくる。

俺はすぐに左にステップをして回避する。

クソッ! 戦うしか無いのか……!


「みんな、あの水竜を倒すぞ!」


「わかったわ!」

「簡単に倒してみせるのですわ!」

「よゆ―! です! メラメラ……」


奴の弱点は頭であり頭にダメ―ジが蓄積ちくせきされると、

地面に頭を落としダウンする。


弱点属性は雷だが、今のメンバ―には雷属性を持っているメンバ―はいない。

レアがいてくれれば……


通常は水竜レヴィアタンに対する攻撃手段は遠距離攻撃を頭に与えるか、

俺のスキル:ジャンプアタックを使うくらいしか方法はない。

時―深く潜り首だけ水面にだして攻撃してくる時があり、

その時が近接攻撃が通用するタイミングだ。


だから、近接組は顔を出してくるまで待たなければ攻撃が一切できない。


コ―デリアとイオが魔法を詠唱している。


「《ライトフォ―ス》!」

「《フレイム》!」


魔法は水竜の頭に向かって放たれる。


水竜も負けじと水球を放ちコ―デリアとイオに向かって攻撃してくる。


――ヒュン!


「遅いですわ!」

「とりゃあ!」


コ―デリアとイオはステップで回避する。


更に水球がニ人に向かって放たれる。


――ヒュン!


コ―デリアは回避に成功するが、イオは被弾してしまう。


「きゃあ!」


イオのHPは一気に四割減らされる。


……しまった!


◇◆◇◆


「《ライトヒ―ル》!」


イオのHPは回復する。


「助かりました!」


なんとかなったか!

しかし、全回復は出来なかったようだ。

俺はスキル:ジャンプアタックを発動させ、水竜レヴィアタンの頭まで飛び上がり――


「ハッ!」


そのまま落下の勢いに任せて縦に切りいた。


――ズバアアァァン!


『フォォォォォ……!』


水竜はダウンする。


俺達はすぐさま水竜の前に近づきそれぞれのスキルを発動させようとする。


「コ―デリアは回復に専念してくれ!」

「わかりましたわっ」


コ―デリアは詠唱を停止する。


MPマジックポイントが切れたら回復役がいなくなるからな。


リシテアは《ウィンドスピア》

イオは《ファイアソ―ド》をそれぞれ発動させる。


そのまま水竜の頭に攻撃を切り刻んでいく。


俺はスキル:《三連撃》を放ち水竜に攻撃を与える。


『フォォ……』


水竜はダウンから回復し、起き上がる。


よし、四割削ったな。


水竜は水球を俺達にそれぞれ1発ずつ、飛ばしてくる。


――ヒュン!


俺とリシテアは回避しようとするが被弾する。


コ―デリアとイオは回避できたようだ。


しかし――


――ヒュン!


また連続で水球を放ってくる。


今度は全員が被弾する。


「クソっ!」

「《ライトヒ―リング!》」


イオ以外のHPは全回復する。


「コ―デリア! 助かった!」

「コ―デリアちゃん! ありがとう!」

「コ―デリアさんっ! さすがです!」


彼女たちはコーデリアに礼を言う。


「フ、フン! と、当然ですわ!」


すると今度は水竜は深くへと潜りだし、顔を出してくる。


「今だッ! 近づいて攻撃するんだ!」


俺達は水竜へと近づき、攻撃を与えていく。


水竜は水球を作り出し、俺達に連発してくる


――ヒュン、ヒュン!


「とりゃああ!」


リシテアは《ウィンドダッシュ》を発動させ、

水球を見事に回避しながら攻撃を刻んでいる。

俺も華麗かれいなステップで回避しながら攻撃を叩き込む。


「ハッ!」


水竜の攻撃が止んだスキを見逃さなかったイオは、

《ファイアソ―ド》スキルを発動させ攻撃を叩き込むが、

やはり火属性の攻撃だからだろう、水竜のHPの減りが悪い。


コ―デリアはぽかぽかと杖で水竜の頭を殴っている。


みんなで攻撃したお陰で水竜のHPは残りニ割まで減り、更にダウンする。


『フォォォォォ……!』


ダウンした! このまま叩き込めば倒しきれる!


俺達は攻撃しようとするが、


『フォォォォ……!』


攻撃を与える暇もなく、水竜は起き上がり――


『フォォォォォォ……』


水竜は口からなにかをチャ―ジするモ―ションに入っている。


「なんだ?!」


そして、ビ―ムが放たれた――、


――フィィィィン!


速い!


ビ―ムは物凄い速度で発射され、左右にぎ払う。


俺達は全員被弾ひだんし、軽く吹き飛んだ。


「みんな! 無事か!」

「大丈夫よ!」

「私も大丈夫ですわ!」


「だいじょうぶ……です……」

「イオ?」


俺はイオのHPを確認する。


残りニ割しか残っていなかった。


そして、まるでイオを仕留しとめるかのように水球をイオに向かって連発してくる……ッ!


「イオ!」


――フィン


水球はイオに向かって飛んでいく……!

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