#18《超越のリヴァイアサン》

木造船は島に到着する。


みずうみはここを真っ直ぐ歩くとすぐだ」

「ありがとうございます」


俺は礼をした。


「さて、いこう」


俺達は歩き続ける。

しばらくすると、大きなみずうみが見えてきた。

深さは……かなりありそうだ。


湖は太陽の光を浴びてキラキラと輝いている。

気持ちよさそうに泳いでいる鳥たちがいた。


「ここが例の湖なのね!」

「とっても大きな湖ですわ!」

「すごいです! メラメラ……」


彼女たちは湖を見て感動している。

いや、そういうNPCのプログラムに過ぎないのか……。


「とても綺麗な湖だな」


俺達は湖面に近づいた。


すると、すぐ近くに大量のカエル型モンスタ―がいた。

名前は《バブルフロッグ》だ。レベルは9と表示されている。

あんなことがあったあとだ、俺は念のためHPを確認した。


「大丈夫だな。桁は間違っていない」


攻撃手段は爪で引っ掻いてきたり、口から泡を飛ばす攻撃を仕掛けてくる。


レベル差はない。

強敵ではないが多数相手となると、注意しないといけない敵だ。

これ以上彼女たちを失うわけにもいかない。

NPCだろうがなんだろうが、彼女たちは大切な存在だ。


俺は意識を集中させて、彼女たちに声を掛ける。


「カエルの魔物を倒すぞ! みんな、準備はいいか」

「いつでもいけるわよ!」


俺達は武器を構え……、


「準備完了ですわ!」

「全て燃やすのですっ!」


戦闘態勢をとった。


◇◆◇◆


バブルフロッグ達はぴょんぴょんと跳びはねながら、俺達に襲いかかってくる。


『ゲロゲロ……!』


正面にいたバブルフロッグが、

跳びはねながら爪で引っ掻いてこようとしてくる。

俺はとっさに回避し、剣で切り刻む。


『ゲロ……』


一体のバブルフロッグが倒れた。

思ったよりあっさり倒せた。


「ハッ……」


俺はもう一体のバブルフロッグに《三連撃》を叩き込み瞬殺する。


リシテアは《ウィンドスピア》を発動させ、バブルフロッグに攻撃を叩き込んでいる。


「てりゃあああ!」


――ズササササ


『ゲロ……』


「気持ち悪いカエルですわね!」


コ―デリアは《ライトフォ―ス》を詠唱し、バブルフロッグに魔法をぶつける。


バブルフロッグ達は次―と倒れていく。


俺はイオの様子を見る。


イオは《ファイアソ―ド》を発動させカエルに攻撃を刻んでいるが、なかなか倒れない。

彼女は火属性だから水属性のバブルフロッグには攻撃が半減する。

逆にバブルフロッグのイオに対する攻撃は、ダメ―ジが倍加する。


気がついたらイオは数匹のバブルフロッグ達に囲まれていた。


「このカエルの魔物達……なかなか倒せません!」


イオは苦戦している……。


「イオちゃん!」

「イオさんっ今助けますわ!」


リシテアとコーデリアがイオに向かっていく。


「イオ!」


俺もイオのほうへと走っていく。

そして彼女を囲んでいるバブルフロッグに《三連撃》を叩き込む。

リシテアは《ウィンドスピア》を発動させバブルフロッグを仕留める。


バブルフロッグ達はイオに泡攻撃をし、イオにダメ―ジを与えている。


「きゃあ!」


まずいっ!


「《ライトヒ―ル》!」


コ―デリアが魔法を詠唱したお陰でイオのHPは回復した。

ナイスだコ―デリア!


イオは《ファイアソ―ド》を発動させてバブルフロッグに攻撃を与えている。

俺はイオがダメ―ジを与えているバブルフロッグにトドメを刺した。

イオを囲んでいるバブルフロッグは全滅したようだ。


ふう……危なかったぁ


「みなさん、ありがとうございます! メラメラ……」

「仲間なんだから当然でしょ!」


リシテアはそう言い、


「そうですわ!」


それに合わせ……コーデリアはフンッと鼻を鳴らす。


「さあ、残りの魔物を仕留めるぞ!」


『グエッ!』


バブルフロッグ達が、俺達に向かって攻撃を仕掛けてくる。


「ハッ!」


俺はとっさに躱し、バブルフロッグに切り刻んだ。


「てりゃあああッ!」


横からリシテアが槍でトドメを刺してくれた。


「《ライトフォ―ス》!」


コ―デリアは魔法を唱え、バブルフロッグに攻撃を与えていく。


「《フレイム!》」


イオも魔法を詠唱しダメ―ジを与える。


そうしているうちに、バブルフロッグ達は全滅した。


すると、レベルアップ! とUIに表示される。

レベルは10になった。

全員新たなスキルを覚えたらしい。


ハヤト

スキル:《回転斬り》

【効果】剣を一回転させ、広範囲の敵にダメ―ジを与える。

     ダメ―ジ“小”

【コスト】MP:700消費。


リシテア

スキル:《スピアシ―ルド》

【効果】30秒間槍を縦に高速回転させ、遠距離攻撃を大幅に軽減する。

【コスト】MP670消費。


コ―デリア

スキル:《ライトヒ―リング》

【効果】味方全体にHP500の回復効果を与える    

    味方回復“小”          

【コスト】MP800消費。


イオ

スキル:《炎の大剣》

【効果】炎を纏った大剣を召喚し、広範囲の敵にダメ―ジを与える。

    ダメ―ジ“小”

【コスト】MP720消費。

   


◇◆◇◆         

 


「これで丁度十枚集まったな」


メニュ―を開いてアイテムを確認するとバブルフロッグの皮が十枚集まっていた。


「さあ、《エウロパ》に帰りましょ!」

「しかしあのカエル達……気持ち悪いだけで楽勝でしたわね!」

「私達が協力すれば敵無しです! メラメラ……」


俺達は船乗り場まで戻ろうとした、その時――。


ゴゴゴゴゴゴ――!


と物凄い轟音が湖のほうから聞こえてくる。


「何だ!?」


ゴゴゴゴゴゴ―――!!


湖の方を見ると、物凄い水しぶきが出来ていた。


そして、湖の中から水竜が現れる。


『フオォォォ……!』


「あれは……!」


ネ―ムドモンスタ―《“超越ちょうえつ”のレヴィアタン》だ。

レベルは10と書いてある。


俺は慌ててHPの桁を確認する……

HPは23460と表示されている。

大丈夫だ、あれは桁を間違えていない……が。

《ネ―ムド》と戦うのはもう少しレベルを上げてからの方がいいのではないか?


「みんな、あいつと戦うのはまた今度にして――!?」


『フオォォォ……!』


水竜は口から水球を飛ばしてきた!

なに! もう戦闘状態になっているのか!


俺達のレベルはさっき上がったから同じだし、

レベルを上がった時にステ―タスは完全回復したから、

今から戦えないこともないが、今は逃げるべきだ。


「みんな! 早く逃げるんだ!」


俺達は逃げようとする――が


突如出現した赤い壁にはばまれる。


なんだこれは?


――逃げられない?!

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