ソウルスクリーム

みぐだしょ

ノーバディ・ノウズは完璧に自由だ

「ソウルスクリーム」

  


"ノーバディ・ノウズは完璧に自由だ"

  


ここが新しい戦場か。二人でシャワーを浴び、モノクロームに伝えられた基地へと向かった。「なに心配するなパフェ。お前は俺が守る」ここには僕たちの同類が揃っている。すなわち特異点の出来損ない、ニューアニマルどもだ。「おや、新入りかい?」髪型が鶏の鶏冠のようになっている男がこちらを見た。

  


「俺はバードヘッド、ここでは比較的まともな方さ」バードヘッドが鶏冠を弄りながら続ける。ノーバディは彼を無視する。「おいおい、酷いぜ。お前は聴こえるから会話の必要が無いだろうけど俺は失敗したんだ。おしゃべりが必要だ」「俺には必要ない」ノーバディはバードヘッドをあしらう。

  


「ククク、嫌われたなバードヘッド」新たなニューアニマルが会話に加わった。「私の悲鳴も聴こえるのか?ノーバディ・ノウズ」「勿論だ、それを消すことも出来るぞマインド・スパーク」ノーバディは彼の悲鳴から既にマインド・スパークの名を読み取っていた。「私ならば君に悲鳴を聴けなくさせられる」

  


「そうかい」ノーバディはマインド・スパークの悲鳴にノイズが混じり聴こえづらいことに違和感を感じたが直ぐに理解した。防御しているのだ。「攻撃も出来るぞ」マインド・スパークは言った。「おお、その子は新入りかい?わ、私はどうも昨日のことは覚えて居ないからね?勿論仲間というのはわかるさ」

  


「おお、ロストメモリー。そうだよ彼女は新入りだ」「バードヘッド、君と会うのも初めてだったか?君とは長い付き合いになるんだがね?」「もう半年は一緒にいるぞロストメモリー」「そうかそうか、過去は私にとって未知の世界だからね?ああ!未来!漂白されたアームヘッド!」ロストメモリーは叫ぶ!

  


「・・・なんだ騒がしいな」太った男が現れた。「ベンデル大佐、彼女が新入りのノーバディ・ノウズです」バードヘッドがノーバディを紹介する。「ふむダウナーズにしてはまともに見えるな。私はフンバルト・ベンデル。この新動物実験部隊プレデターの隊長だ」ベンデルが喋るのをノーバディは観察する。

  


「お前はただの人間か・・・」「・・・そうだが、化け物の群れを統率出来るほど優秀なのは私ぐらいものだ」「ふははは!その通り!」また新たなニューアニマルだ。「ブレイン・ウォッシャー、貴様また何か企んでいるな?」ベンデルがブレイン・ウォッシャーを睨んだ。「やめろやめろ!喧嘩はやめろ!」

  


「イマジナリ・ペイン」ベンデルとブレインが声の方を見た。「私がお前達が痛いと私も痛いのを知ってるだろう!なぜ私を傷つけるのだ?」「ふはははは、悪い悪い。隊長殿がどうしても戯れたいとおっしゃるのでな?」「・・・」ベンデルは傲慢だが、ニューアニマルとまともにやりあうつもりは無いようだ。

  


「プレデター部隊、任務を与える。帝国のニューアニマルを倒すのだ」ベンデルが命令を下した。帝国のニューアニマル、すなわち調和能力者のアームヘッドととの戦いだ。

  


"ノーバディ・ノウズは完璧に自由だ"


終わり

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