次元
卍Extendedねこ卍:ははははははははははは!!!!!!!
!!??!!:また部長が突然現れて騒いでるよ
QWERTY:なんだこいつ
竹:またマウンティングの手法でも思い付いたんですか…???
卍Extendedねこ卍:フフフご明察……フフ、フフフハハハハハ!!!!!!!やるじゃないか私にマウントを取られる身分にしては!!!!!!!
QWERTY:キモい
卍Extendedねこ卍:キモいとは何だ
竹:怖い
!!??!!:話が進まないなぁ……
QWERTY:だってキモいし
!!??!!:とにかく本題を話してよ
卍Extendedねこ卍:キモいとは…あー、わかった
卍Extendedねこ卍:今回私が考え、諸君に絶賛実践中のマウンティング手法―――――その名も、"次元マウント"!!!
!!??!!:もうダメそう
QWERTY:さっきはキモいとか言ってごめんなさい(笑)低次元の感性を持つわたくしには理解できかねます(笑)ご無礼をお許しください(笑)
卍Extendedねこ卍:は?
竹:え、えっと、それで…次元、マウント、というのは?
!!??!!:すーぐ脱線するな
卍Extendedねこ卍:そ、そう、次元マウント!
卍Extendedねこ卍:これはね、『画面上に存在する相手』に対するマウントなんだ
!!??!!:画面上に存在する
竹:相手…???
卍Extendedねこ卍:そう、3次元から見て2次元は完全なる「下」なんだよ!!!3次元に2次元を存在させることは可能でも2次元に3次元を存在させることはできない―――つまり不可逆な関係だ、パラダイムシフトによるマウント返しは不可能と言っていい
QWERTY:確かに
卍Extendedねこ卍:例えば、紙の上に赤い点と青い点があって赤い点の方が上に居たとして、そこで「Y座標マウント」を取っても「紙をひっくり返せば青い点の方が上」という風にマウントを取り返されて終わってしまう……しかし、3次元と2次元では"紙をひっくり返す"なんてできない!!!!2次元は3次元になれないが3次元は2次元になれる、極めて不平等な関係だから!!!
竹:お、おお……!!!!
!!??!!:なるほど
!!??!!:確かに、次元が下の相手にマウントを取るのが"完全なマウント"に近いだろうってことは何となく伝わってきた
!!??!!:でも、我々は3次元の存在なんだけど?同じ3次元存在の部長がどうやってマウントを取る気なの
卍Extendedねこ卍:だから言ったでしょ?「『画面上に存在する相手』に対するマウント」って
QWERTY:あっ
竹:まさか
卍Extendedねこ卍:そう、次元マウントは―――「このチャットルームにログとして保存されているお前らの投稿」に対するマウントなんだ
!!??!!:は?
竹:????????????
QWERTY:えぇ…
卍Extendedねこ卍:チャットに打ち込んだ文字列そのものにマウントを取る……これは回避できまい
竹:い、いや…
!!??!!:投稿が1次元だか2次元だかの存在である、というのはまあいいよ
!!??!!:でも投稿には別に人格はない、人間じゃないんだよ?それを相手にマウントを取るってどういうことなの
卍Extendedねこ卍:本当に、本当にそう言えるかな?
QWERTY:あん?
卍Extendedねこ卍:画面に向かって自分自身の思考を垂れ流すがごとく入力して、ただ送信するだけ……そんな行動を行っているときの人間は、本当に3次元的生命と言える?そのプロセスのほとんどは意識だけで動いているし、キーボードなりスマートフォンなりに文字を打ち込む作業なんて三次元故の足枷でしかない
その入力用デバイスすら存在しない、要するに「思考そのもの」の過程をお前らはこのチャットに投稿しているんだ
それにマウントが取れない、と言い切れる?
竹:長い
!!??!!:確かに「思考そのもの」にマウントを取る例がないとは言い切れない……
QWERTY:つまりこう言いたいわけか、本来「思考」に対してマウントを取るのは同じ次元に存在する「思考」だけだが、そのマウンティングを3次元から「次元」という材料でもって行うことで思考に対するマウントを無制限に行える、と?
卍Extendedねこ卍:まぁおおむねそう言う事
竹:ち、知的な会話だ
QWERTY:うーんなかなか考えられている
!!??!!:いやちょっと待って
竹:どうしたんですか?
卍Extendedねこ卍:ん?
!!??!!:その「『次元マウント』という思い付きをした思考そのもの」に次元マウントを取ったらどうなるの?
卍Extendedねこ卍:へ
!!??!!:例えばさっき部長がしてた高笑いでも何でもいいよ、投稿は二次元的存在であり「思考」の現れなんでしょ?じゃあそれに対する次元マウントも可能なはずだ、そしたらどうなる?
!!??!!:「次元マウントという概念より私の方が上」という結果になるはずだ
QWERTY:あっ
卍Extendedねこ卍:え、え
!!??!!:その時、「上の存在」に対して次元マウントは通じる?通じないよね?
卍Extendedねこ卍:え
卍Extendedねこ卍:えっと
卍Extendedねこ卍:ごめん意味わかんなくなってきた、ねる
QWERTY:こいつ逃げようとしてるぞ
!!??!!:囲め!!!!!!!!
竹:あの、僕も落ちていいですか?本格的によくわからなくなってきた
!!??!!:ああ新人君はいいよ、ぐっすり寝てね
QWERTY:マウンティングに次元論を持ち込むからこうなるんだよ
卍Extendedねこ卍:もういいもん、どうせこれは3次元の相手にしか使えなくてダサいなーって思ってたもん
QWERTY:不貞寝すんな!!!!!!寝てないマウント取るぞコラァ!!!!!
卍Extendedねこ卍:ウッセェ~~~~~~~~潤沢睡眠マウント返しで対抗すんだよォ!!!!!!!!
!!??!!:2人に勝てるとは思わない方がいいぞテメーーーー!!!!!!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます