どこまでも円にちかい多角形のきみへ

どこまでも円にちかい多角形のきみへ

きみはとても変化に富んだ人だ

小さいころから怖がりで

大きくなったらなったで不器用なうえ、消極的で、ずっと自分のなかに閉じこもってばかりだった

君はそんな生きづらい自分に嫌気がさして、すべてを投げ出そうとさえした

でも君はまだ生きているだろう？

それは君がいなくなったら嫌だ、と言ってくれた人たちのおかげだ

君はまだ諦めないと、一度は誓った。でも、君はやっぱり不器用なままだった

楽しいことも辛いことも

自分を褒めることも責めることも

たくさんあった

そして気づいたんだよね

どんなに抱え込んで苦しんだって、救いようのないクズになり下がったって

そんなに都合よく、自分に手を伸ばしてくれる人なんていない

最後の最後は自分が救わないといけないんだって

そうして君は強くなった

もうこわがったり、引きこもったりしない

それは君が一歩を踏み出すごとに違う面を増やしていったからだ

まるで三角形が四角形に、さらにたくさんの辺をもつ多角形へと変化するように

変化するごとに君は君自身を、そして誰かを傷つける存在から守る存在へと変化した

鋭い角も、ぶつかる大きな辺もちいさく、そしてちいさくなって痛くなくなったんだ

君は君自身がずっと憧れた形へと、今まさに向かっている

なめらかな曲線と柔らかさをもつ、キレイな円へと近づいている

わかるのはここまで

今の君は、どこまでも円にちかい多角形のようだね

どんなに変化しても君自身の決めたルールや決まり事を守り続ける、そんなところがよく表れていると思う

ここまでは君のお話

そしてここからは、私のお話だ

これから私はどんな形へと変わっていくんだろう

未来はわからない。けれど、これだけは言えるだろう

今の私が壊れない限り、未来の私もきっと変わり続けてくれている

いまはそう信じて、進んでいこう

そんな自分への応援を

ここにとじる。