第4話 『悪くない所』



 出会いは実に最悪だった。

 だから必然的に、アイツへの印象も最悪だった。



 俺とアイツはその後も度々、そういう所で鉢合わせした。

 そしてその度に、何故かアイツと同じグループ分けにされたり、同じ係にされたり。

 不本意ながらそうやって、ペア扱いされる事が多くなった。



 しかし例え半強制的にでも同じ時間を共有させられれば、それだけアイツの今まで見えなかった面も見えてくる。


 まぁ人間だれしも悪い所しか存在しないなんて事は、絶対に有り得ない。

 だからだろう。

 アイツのまぁまぁ『悪くない所』にだって、段々と気が付き始める。



 例えば、周りを盛り上げるのが上手かったり。


 例えば、遊んだり愚痴を言ったりしながらも、やるべき事はきちんとやっていたり。



 しかし。

 アイツと関わり出してから、半年くらい経った頃だっただろうか。

 意外と抱え込み体質なヤツなのだという事に、気が付いた。


 良い言い方をすれば、見かけによらず『責任感が強い』。

 普段のやかましさに隠れて、周りもまさかアイツが「そう」だとは思わない。

 だからそれに対する心配なんて、誰もしない。



 そんなアイツに気が付いてからだ。

 何故かしきりにアイツが目に付きだしたのは。


 そしてそうしていく内に、またアイツの新たな一面を知る事になっていく。


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