第5話 20xx年4月1日(日)希望について

小幡信一:次は希望についてカモン。

高橋伸男:希望かあ。木の棒の略。

小幡信一:却下。

高橋伸男:落とすのかよ。持ち上げてくれよ。

小幡信一:持ち上げようがないし、持ち上げるには木の棒は重い。

横山輝:そう来たか。

前橋美奈子:でもさあ、希望って言っても信一さんには希望が薄いんじゃない?

小幡信一:希望とは可能性だよ。

横山輝:信一さんいい事いうねえ。

石井友子:信一さんは才能に恵まれているから、いつかは希望が来るよ。

小幡信一:来てほしいよね。

高橋伸男:信一さん。きっといい事あるってさ。解ってる人は解ってるから。

小幡信一:なんか自分で自分を励ますようで寂しい。生の励ましの声が聴きたい。

横山輝:俺たち、実在しない人の話は聞けないって?

小幡信一:まあ、可能性は大事だと思うよ。今の人間社会、可能性を否定する人が多いけど、可能性は生きている限りあると思う。未来を勝手に否定的に決めつけるものではないと思う。

近藤春菜:正論だね。

小幡信一:人は誰もが可能性の中で生きているんだよね。

前橋美奈子:現実で辛い信一さんがそう思って生きているんだから、そうなってほしいよね。

小幡信一:じゃあ、今日は終わりね。またね。

 と、20××年4月1日は終わる。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る