キョンの傲慢・朝倉涼子の転生

まとめなな

第1話 キョンと長門有希の結ばれ(長門有希の諦念)

 さながら、今の環境はY+Z=事象X。俺、キョン初のフィーバーライフといえる。


 俺が、”消失”なる世界で、


 → 長門(戦艦ではない。宇宙人、長門有希のこと)

   ハルヒ


の選択をしてから数日後に結ばれた。ここには書けないふれあいで。


 そして、長門に付き従っている朝倉涼子(情報統合思念体と自称する)。

 最後の一人。高校卒業と同時に親友となった、天才エンジニアかつLGBTのスティーブ(敬虔な信徒を自称)

 俺たちは4人で家を借りひとつ屋根の下で暮らし始めた。

 スティーブ、か。『ジョン・スミス』の別名を持つ俺にとっては正に相棒にふさわしい名だな。


 日本エレキクス株式会社。それが俺たちの会社の名前。先日、西宮市から神戸市に本社機能を移したばかり。


 ある日、スティーブがつぶやいた。「電話にパソコンの機能を持たせれば良くなぁい?ボタンなしで」と。

 俺はこの発言に響くものを感じ、持っているなけなしの貯金(中古のハイ○ースとほぼ同額)を費やした。

 そうやって図面に書き起こされたのがタッチベル。画面に触れるだけでいろいろなプログラムが動かせるという”電話”だ。


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 それから時が過ぎ、タッチベル商品説明会の日がやってきた。


 俺は黒のタートルネックを身につけ、説明会会場の神戸国際展示場の壇上に立つ。さぁ。全く新しい電話のお披露目だ。


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「2年半、この日を待ち続けていた。数年に一度、すべてを変えてしまう新製品があらわれる。それを一度でも成し遂げることができれば幸運ですが……。」

 俺は口調のトーンを下げ、民衆の心理を不安へと誘った。


「私(俺とはいえない)のエレキクス社では一つの機会に恵まれた。「音楽機器」。音楽の聴き方だけでなく、音楽業界全体を変えた。そして今日、革命的な新製品を3つ発表します。」


「1つめ、ワイド画面タッチ操作の「音楽機器」。2つめ、「革命的携帯電話」。3つめ、「画期的ネット通信機器」。3つです。タッチ操作音楽聴き、革命的携帯電話、画期的ネット通信機器。音楽機器、電話、ネット通信機器。 音楽機器、電話……おわかりですね? 独立した3つの機器ではなく、ひとつ。」


「名前は、タッチベル。」

 そう言ってサーモメータの写真を舞台後ろのスクリーンに写した。無論ブラフだ。

 一発かましてやるのも関西人の勤め。


「冗談。一応ここに実物があるけど、タッチベルとは何かについて、話しましょう。」


「一般的には、電話とメールとネット、そしてキーボード。しかしこれらはあまりスマートではない。そして使いにくい。縦が「賢さ軸」、横が「使いやすさ軸」とすると、普通のケータイはここ。」


「賢くないし、使いにくい。「音楽機器」は賢いが、より使いにくい。基本操作を覚えるだけでも大変だ。そんなのはイヤだ。我々が望んでいるのは、どんなケータイより賢く、超カンタンに使える、これがタッチベル。」


「電話を再発明します。はじめに、革命的インターフェース。長年の研究と開発の成果であり、ハードとソフトの相互作用。なぜ革命が必要か。ここに4種類のタッチベルがあります。」


「それらが抱える問題は下半分にあります。まさにここ。」

 そう言って電話のボタンを強調した写真を舞台後ろのスクリーンに写した。


「プラスチックで固定されたキーボードが付いていて、どのアプリでもそれを使う。アプリによって最適なボタン配置は異なるのに、すでに出荷された製品に、新しいボタンは追加できない。どうする?」


「これではダメだ。ボタンを変更できないから、よりよいアイデアが浮かんでも、変えることができない。どう解決する?」


「その疑問は氷解した。1年前に、エレキクス社が解決した。ビットマップ画面にすべてのインターフェースを表示、ポインティング・デバイスとしてマウス。これをモバイル機器に当てはめるなら、ボタンをすべて取っ払い、巨大な画面だけにする。巨大な画面、ただ一つ」

 そう言ってタッチベルそのものを、舞台後ろのスクリーンに写した。


「どう操作する? マウスは無理だ。スタイラスか? ボツだ。誰が望む? すぐなくしそうだ。スタイラスはやめとこう。みんなが生まれながらに持つ世界最高のデバイス、そう、指です!」


「指に対応する新技術を開発しました。名は「マルチタッチ」。魔法のように機能する。スタイラスいらず、極めて高い精度。ミスタッチには反応しない。複数の指を感知。特許も取得済み!」


 その瞬間に沸き起こった、粉砕、玉砕、大喝采の大洪水。

 俺はこの時確信した。このタッチベルこそが、世界を変える…いや、”買える”のだと。

 いずれは、姫路城を手中に収め、一国一城の主へ…。


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 俺の会社は1年もしないうちに関西市場で上場を果たした。その翌年。事件は起こった。


<2013年某日>

 俺は会社の出入り口そばのこぢんまりとした部屋で、時期取締役と目される人事部エリート。名前を『優秀社員賞の男』としよう。それともうひとり、くたびれた『眼鏡の男』が言い合う光景を目にした。


「そんな…なんで…」

 肩を震わせている眼鏡の男の前で、優秀社員賞がペンを机に付きたてゆっくりトントンと叩く。


「お…お願いです…。これから娘の学費もかさむし家のローンだって…」

 遮るように優秀社員賞の男は怒鳴りつける。


「ただでさえ無断欠勤が多く改善のための業務命令も無視された。さて、貴方を我社が継続雇用する理由がどこにあるというのでしょう?」

 眼鏡の男は優秀社員賞の男に突っかかる。


「ちょっとまってくれ!頼む!」

 『これ以上は無駄』とばかりに、俺の会社で発行したキャリアアッププランのパンフレットを突きつける。


 |今まで以上のスキルアップを     |

 |キャリアサポートブック       |

 |~あなたらしく働くために必要なこと~|


「お引取りください」

 眼鏡の男は茫然自失としながら優秀社員賞の男の部屋から出ていった。その瞳の奥深くから、一瞬、殺意、のようなものが、見えた、気がした。

 …まぁ、カネがもったいないからクビにした、というのは”正しい”。

 俺が同じ立場なら、全く同じようにしただろう。


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<翌日>

 優秀社員賞の男の訃報が入ってきた。警察発表によると、JR三宮駅ホームで眼鏡の男から突き飛ばされたそうだ。当然の結末と言えるだろう。


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<2020年8月1日>

 俺は、目覚めた瞬間に違和感を覚えた。

 どうやら異世界とやらに飛ばされたらしい。

 外壁のところどころに穴の空いた、サンタクロース城の最上階の部屋で目覚めた。


おわり


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<あらすじ(不正確)>

・キョンは長門を選んだ(=フィーバーライフ)

「さながら事象Xと言ったところか」

・その後、スティーブというLGBTと出会った。

・スマートフォン作成でスティーブという敬虔な信徒と一緒に日本エレキクス株式会社を一大企業化する。国を買えるほどの。

「スティーブ、か。ジョン・スミスの俺にとっては正に理想的な相棒」

・長門と結ばれ、4方向ひし形にピクルスが入ったサンドイッチを長門からプレゼントされる。

・キョンの性格がスマートフォン爆売れで歪む。

・2020年8月1日 異世界転移。


<資料?(一部)>

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AD%E5%9F%8E

https://logmi.jp/business/articles/4152


<※作品づくりのコツ?>

・固有名詞一つで気を引くように散りばめておく。

・パくれる部分はとことんまでパクる(本作品はコピペだらけ)

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