生きた証
Aoi Midori
生きた証
生きた証を残したい
そういう人物はそれなりに
居るんではなかろうか。
そうでなければ承認欲求なんて
言葉はうまれなかったんじゃないだろうか。
生きた証ってなんだろう?
そう簡単に残せる物なのか?
誰かの記憶に残ること?
みんな死んじゃったら失くなっちゃうね。
何か作品を残すこと?
ただ作るだけじゃダメでしょ?
才能も技術も知識も足りない。
名前を残すこと?
それこそ無理だ、何も足りない。
大きい事件を起こすような勇気も覚悟もない。
勇気って言わないね、これは。
ただの無謀だったね。
こう考えると、生きた証を残せた人って、
どれくらい居るのって思う。
でも、カクヨムで書き続けることも生きた証を残したことにならないかな?
考え過ぎてたんだね、思ったより簡単だったんだ。
大きい事、偉大な事ををするだけが証じゃない。
生きた証、少しずつ刻んでいこう。
かっこわるくたっていい。
不格好でも、下手でも良い。
とにかく書くこと。
読んで貰えること。
心に響けばそれで良いと思う、
例え一人だけにでも伝われば。
証を残すなんて大層な事を考えてたわけじゃない。
だから今までは思いを吐き出してばっかりだった。
でも、ここに証を刻むのも良いんじゃないかと思えてきた。
ひどく小さくて、目立たない、薄汚れた証でも良いから残せるように、そうして額を拭った私は顔を上げ、空を見上げた。
ああ、太陽がまぶしいな…
人生の締め括りに
なんて調度良い日なんだ。
生きた証 Aoi Midori @Bleuvert
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