第14話 動き出す歯車 ⑥
そして物事がつらつらと過ぎて1日も終わりをそろそろ迎えようとしていた。
時間は21時。日本時間の感覚と同じこの世界は僕にとってとっても優しい。
「なぁ、リリーネ…そろそろ帰る時間じゃないのか?」
「嫌です。エリシア姫がいるのになんで帰らなきゃいけないんですか!!」
「いやいや,僕たちの同棲は10歳からって決められてるからなぁ…」
「そ、そんなぁ…」
『まぁ、リリーネ嬢。こればっかりは仕方がない。我慢してくれ』
「オルネスタ様…我慢は出来ますけど…私の見ていないところで諸刃くんが寝取られるのがちょっと歯痒くて…」
『……君、本当に8歳なのか?君もモロハもだけど…2人とも尋常じゃない…」
「父さん…僕たちは普通ですよ?ただ変に大人びてるだけですから」
「そうですよ〜オルネスタ様」
「そうなのかぁ?まぁまだ8歳だしな,」
完全に俺たちのことを疑っているような父さんを宥めているとエリシア姫が僕の背後から抱きしめてきた。
もちろん僕の背中には…桃くらいはあるであるろうエリシア姫のおっぱいを感じる。
おっぱいだぞ!?
あぁ…リリーネのも良かったけど…
こっちも… あ,いや,なんでもない…
ムギュッ、
「リリーネ様、私は寝とったりなんて致しませんよ?正々堂々、モロハ様に尽くすつもりです!」
「それを寝取るって言うんですよ!エリシア様!!諸刃くんから離れてください!!」
「嫌です♪私だってモロハ様の妻になる女です!こんなことしたって許されるんです!」
「うっ…くぅぅぅ…」
「ま、まぁまぁ…ひとまず、なぁ?」
「そうですよねモロハ様!」
「も、諸刃くん……」シュン
僕とエリシア姫,父さんはリリーネの見送りに軒先まで出向いた。
馬車になったリリーネがちょいちょいとするので近づいていくと…
少し強引に襟元をぐいっと引っ張られ、リリーネが僕の唇を強引に奪った。
「ッ!!〜〜〜〜!!」
僕の口腔をチロチロと犯すかのようにリリーネの舌が暴れまくっている。
それはもう強引でとてつもない扇情的なキスだった。
それを後ろから見る2人は…
「ふぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!?」
「ほえ〜…リリーネ嬢……まさかこんなにも、積極的だとは……(これはもしかしたら、15歳までに…孫の顔も…)」
2人の顔は見えないが、声だけでも大体想像できる。
そんな2人を横目に?後ろ目に、僕の目の前には僕の口腔を味わっている可愛い婚約者がいる。
うん,長い
僕はリリーネから顔を離すと、少し寂しそうな表情をしたリリーネが
「明日は、早めにきますから!私が諸刃くんのはじめてだから!!」
「ちょ、ちょ!!」
ヒヒーン! カッポカッポ
リリーネを乗せた馬車は子爵家を目指して出発した。
僕が後ろを向くとそこには、顔を赤くして頬をぷくっとさせたエリシア姫とニヤニヤしている父さんがいた。
◇
場所は変わって僕の部屋…
「で、何でエリシア姫様が僕のベットにいるんですか?」
「ん?何故って婚約者ですし…そ、その…同衾だってしたいじゃないですか…」
「あ,そゆことですか」
あ,同衾を知らない人に一つ説明しよう。
同衾と言うのは男女が一つのベットで就寝を共にすると言うことだ。
決してやましいことではないことは保証しよう。
「さぁ!モロハ様!一緒に夜を共にしましょう!」
「うん,言い方がエロいですよ?」
「きゃっ♡」
まぁ結局、同じベットで寝ただけであって何もしていないことは保証する。
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次の章から魔人族から離れて人間族主観になります!
この話と一緒に人物紹介を投稿します。
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