舞台円盤:悪因悪果
円盤は無事に届いたものの、なかなか文章にする時間が確保できずにこんなにも先延ばししてしまいました…。
まず初めに、誤算だったのが円盤に収録されるのは千秋楽だと思い込んでいたのですが、千秋楽ではありませんでした。
この舞台は、どんどん演技や演出が変化していくので、最終的にどんな風になったのか円盤で確認するのを楽しみにしていたのですが…。
日を追うごとに、信勝の狂い方がヒートアップしていたので、そこも楽しみにしてたんですけどね。
さてさて…。
ここから先は、前回円盤が届いた時に確認したい部分をいくつか課題としてピックアップしてたと思うので、その部分について個人的考察の沼にどっぷりと沈んできました。
【円盤で確認したかった部分】
①光永暗殺は信勝と國光どちらの策なのか
②信勝にとって佐助の存在
③光永にとって國光の存在
④光永と信勝の対比されている部分。
ここから先はあくまで円盤鑑賞時をベースに話しています。
もし、劇場で悪因悪果を観劇していて円盤を鑑賞していない方がいらっしゃったら、場合によってはかなり違うシーンも出てくるかもしれないですね…。
※注意:ここから先の台詞は若干あいまいです。申し訳ございません。
①光永暗殺は信勝と國光どちらの策なのか
光永に佐助が『信勝を超えられれば、義弟の盃をくれてやってもよい』と言われるシーンで、佐助が今以上に精進する旨を伝えるのですが、國光がわずかに信勝が居る方に視線を逸らすんですよね…。
しっかりと信勝の方を見ているわけではないんですが…。
もしかしたら、精神的に不安定になりやすい信勝のことを案じていたのかもしれませんね。
徳永暗殺について家臣を集め会議するシーンにて、國光が直接意見を出すのですがそれは光永を暗殺するためのもの。
つまり、この時点で既に國光の中で光永暗殺の計画は完成しているのではないか?
この時点では、まだ信勝は光永暗殺計画を知らないのではないかという結論に落ち着いたのです…。
そして、信勝の鍛錬シーンの際に國光が恐らく1人で訪れるシーンがあります。
実際に舞台上には登場しませんが、わざわざこのシーンが入るということは、きっとここら辺で信勝に伝えたのかな…と。
でも、國光の存在に気が付いた信勝の反応的には、暗殺計画知ってそうな気も捨て難いんですよ…。
②信勝にとって佐助の存在
冒頭の壇丸・右丸と戦うシーンでは、信勝は國光ではなく佐助と共に来ている。
この人選は光永のものなのか…。
…というか、この時國光何してたんでしょう?
家臣の二人は、表舞台向きは佐助で裏舞台(暗殺とか)は國光って感じがするので、姿が確認できないだけでどこかで頑張っているんでしょうけども…。
仮にこの時信勝と行動していたのが國光だったら、容赦なく右丸はこの時点で殺されていたんだろうなって思います。
開始15分頃に宴の席で、光永が信勝に対して『情を消せ。お前は甘すぎる』と発言していますが、まだこの段階だと光永・信勝・國光・佐助の中で情を消せていないのが、信勝と佐助なのかなって思いました。
信勝は光永に対して、元々の目的であった壇丸だけではなく、九頭竜村の村長を殺してしまったことに感情が動いています。
佐助は、右丸を追った際に殺すのではなくお互い本気でまたいつか戦おうと、一時休戦してしまいます。。
壇丸討伐に関して、佐助を選んだのが光永なのか信勝なのかはわかりませんが、右丸を追う事を許したのは信勝。
佐助が失敗してしまっては、信勝自身の評価も下がってしまう。
そして光永暗殺後の宴の席にて…。
信勝は、捕らえた佐助の事を『飯も水も抜いているから、寝返るのも時間の問題』と発言しています。
これは、恐らく『情が残っていた自分も変われたのだから、佐助も変わるはず』という意味なのかなと…。
しかし、この部分に関しては國光の「佐助の忠誠心を甘く見てはいけない」という解釈が正しかったわけですが…。
③光永にとって國光の存在
改めて円盤を鑑賞してみて思ったのですが、光永が直接國光に指示を出しているシーンってあんまりないんですよね…。
光永の家臣とはいえ、直接指示を出しているわけではなさそう…?
佐助と違って、光永に対して直接意見を言える立場には居るようなので、強さを重視する性格的に國光の事をある程度認めているのかもしれない。
光永が國光に対して意見している場面は見受けられなかった。
國光が光永に意見できるのは、部隊を所持しているからなのかも。
④光永と信勝の対比されている部分。
作品の序盤で光永が信勝に『強くなるために必要な事』を説くけれど、終盤に向けて『強さ』とは威厳や権力だけではない事を知る光永と、『強い兄』が教えてくれた事を忠実に実行しようとして、どんどん失っていく信勝。
佐助からも証言があるんですが、光永は伝わりにくいけど本当はちゃんと信勝の事を大事にしているんですよね。
『俺の弟はお前だけだ信勝』
この台詞にはおそらく二つの意味があって、
・佐助に話した義弟の盃の件
・腹違いの兄(徳永)の件
例え、佐助を義弟にしても徳永を兄弟と認めても、光永にとっての(本当の)弟は信勝だけですからね。
でも…ちゃんと言ってあげないとわからないこともあるんやで……兄上。
光永に『情』が残っている事に対して、それを『弱さ』だと言われ信勝は『情』を捨てる。
最期まで『情』が残っていた佐助は、護りたいものを護ることが出来ずに命を落とす。
『情』を捨てていた國光は確かに強かった…けれどそんな彼もやはり『情』の前では弱くなる。
『情』など要らないと思っていた光永は、自らの命を『情』に救われる。
光永が言うように、『情』は確かに弱くしてしまうかもしれない。
けれど、『情』を捨てて得たものは幸せな未来だっただろうか。
ふと我に返って立ち止まり、振り向いてみれば時すでに遅し。
この作品に登場する人物たちで、『情』に振り回される人物はそうやって命を落としていく…。
けれど、生き残った信勝にはまだチャンスがある。
自分がしてきた事とその結果が、『悪因悪果』だと気づくことができた。
光永がその命にかけて教えた『情』は、信勝に立ち止まる機会を与えてくれたのだから。
長々と考察してきましたが、一旦ここで終わりにしようかな…。
もしも、またなにかあったらその時は投稿しますね。
この投稿を書いている現在(2021/1/10)では、まだ公式HP生きてるみたいなので気になった方は覗いてみてください。
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