50 旱魃
傷だらけの心臓を引きずって
僕は荒野をゆく
渇ききった眼球に
砂塵が突き刺さる
ザクザクザク
足音で大地が崩壊する
ザクザクザク
明日が否応なしに押し寄せる
もう誰もいない
誰もいない
果てしなく続く陽炎の彼方
僕は一体何を見る?
何を見た?
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