いやはや、面白かったです。
時は1960年代。舞台はアメリカのマサチューセッツのキングスポート。
あらすじにある通り、エネルギーを食べて神に捧げる一族に生まれた少女が主人公。その異能の背後には、名状しがたい宇宙的な恐怖が潜んでいます!
普通であれば人間はそうした恐怖にただただ翻弄されるだけなのですが、ところがどっこい、時は1960年代だ。原子力にポジティブな期待が込められてもいた時代。
少女たちは核という膨大なエネルギーでマサチューセッツのこの界隈にありがちな問題に敢然と立ち向かっていきます。こうした、想像し得ないほどのエネルギーのほとばしりを描いたところに本作の面白さがあります。
もう一点。不遇の日々を送るイヴを颯爽と救ったアリアナ。そんなアリアナに対するイヴの強い思いはまた、科学や神々の条理を貫いて物語を強烈に彩ります。このエネルギーもまた、本作を語る上で欠かせません。
本作を読んで、その内包するエネルギーを是非楽しんでみてください!