第15話 初めての狩りにいくよ!


 翌朝。朝食を食べてから街の門に向かった。門の前につくと目つきの鋭い兵士さんから視線を感じる。


たしかマークさんだったかな?


「よお~!嬢ちゃん。少し見ない間にずいぶん可愛らしくなったじゃねえか!」


 そう言って、マークさんはニヤニヤしながら私の肩を叩いてきた。

 

 あっネコ型の盾買うの忘れてた。マークさんも可愛くなってもらわないとね。断わりづらくするためにマリーちゃんと一緒にこようかな?


「それで今日はどうしたんだ?街の外にでもいくのか?」

「そうなの。この辺りで弱い魔物がでる場所に行きたいだけど、心当たりない?」

「そうだなー。街をでて西にある森がいいだろうな。森の奥まで行かなければホーンラビットぐらいしかいないからな。」

「西の森ね。ありがと!」

「気をつけてな!嬢ちゃん危なくなったらすぐ逃げるんだぞ~!」



 街をでて西に20分ほど歩くと森が広がっていた。周りを警戒しながら慎重に進んでいると角の生えたウサギがいた。


──これがホーンラビットかな?


 私は短剣を構えて角の生えたウサギにゆっくりと近づいていった。


 次の瞬間。


 ホーンラビットが私に気がつき、素早く跳躍して私に向かって突進してきた。


「わっわっ!」


 慌てて横に躱したが、着地で少し身体がよろける。


 急いで体勢を立て直して、ホーンラビットの後ろにまわり込み、短剣を持つ手に力を込めて斬りつけた。


「ふ~っ......。なんとか倒せたぁ」


 予想より素早くてびっくりしたあ。てっきり山なりにぴょ~んって跳ねてくるかと思ってたのに全然違うんだもん。次はもっと気をつけないと。


「......てかこれ本当に死んでるのかな?」



 怖いのでしばらく動かないか様子をみてからバックにしまった。


 んー、死んでるか判別する方法ってないのかな? 街に戻ったら誰かに聞いてみようかなぁ。



 しばらく森を探索してホーンラビットを10匹討伐してから街に戻ってきた。


 レベルも5まで上がって少し身体が軽くなったような気がする。


 私は魔物の買取をお願いするためにマリーメリィ商会に向かうことにした。


 お店の中にはいるとメリィちゃんと目が合った。


「チカよくきたニャ! 今日はどうしたニャ?」

「メリィちゃん。ホーンラビットの解体とか買取ってお願いできるかな?」

「お~倒してきたのかニャ! 無事でなによりニャ。解体は手数料はもらうけどやってるニャ。買取も問題なくできるニャ! ジョンじいがカウンターいるから渡してきてほしいニャ!」


 メリィちゃんにお礼を言ってカウンターに向かう。


 カウンターにいたジョンさんに買取の話をすると倉庫に案内してくれた。とても大きいテーブルと解体する刃物が並んでいる。


「ではホーンラビットはこのテーブルの上にお願いします」

「すぐだすね」


 私はバックからホーンラビットを1匹づつ取り出して机に並べた。


「これで全部だよ」

「全て買取希望でよろしいですかな?」

「うん。それでお願い」

「かしこまりました。査定が終わるまで少し時間がかかりますがどうされますか? お金を後日受け取りにすることもできますが」

「お店の中を見てるから大丈夫だよ」


 ジョンさんに査定をお願いして倉庫をでた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る