半魔の鏡

伊吹とろろ

第1話

10年前

レオ・ハートという一人の冒険者がいた


レオは昔 桁外れの力で

国ひとつを救い王に慕われ民からの信頼もあつく 『 英雄 』と呼ばれていた

その後 レオは一人の子にも恵まれ幸せな日々を過ごしていた

だがある日 突然 幸せは崩れ落ちた


大きな月が登る日のこと

1匹の魔獣の出現により 国は壊滅した

ひと夜のことだった

生存者の一人の証言によると


額には悪魔の紋章を浮かべた

『 人間のような姿をした化け物 』と

語っていたという

そして その襲撃と共に

英雄 レオ・ハートは姿を消した


『 物騒な事もあるんですね 私 小さい時から

社会の情報は遮断されてたのでわからないんですよね 』

新聞を片手にゆっくりお茶を飲んだ


『 俺も知らないな そんな前のこと 』


私は今

私が 森で一人 魔獣に襲われているのを

たった一撃で助けてくれた

冒険者の イグリナさんという男の人と

旅をしている

そんなに歳は変わらない 20歳前の青年だ


私はある国のリベル家の王女で

魔法が苦手だった事もあり昔から

兄弟や両親に

『 役立たず』『 出来損ない 』と罵られてきた

兄や姉に泣かされ罵られる日々

そんな時 私は1冊の本を読んだ


作 シン・ルーカー

本のタイトルは『 HOPE- ホープ - 』

この国 《 イヴェルカーナ 》に散らばる

《オーブ 》を5個全て揃えると

国を救うほどの力が 手に入るという内容だった

この本を読んだ瞬間 電気のようなものが

体全体を走った


私は 国を救い 『 魔獣と安息の契りを交わしたい 』

そのために1人で国を抜け出し 旅に出る事を決意した


イグリナさんは

そんな 境遇を察して旅に同行してくれたと思う


『 リベルさん 先を急ごう 』

私たちは 冒険者として

街の掲示板のクエストを行うことにした


『 呪われた村 』★5

村近くの 墓地で死者が生き返るという現象が起きているという


すぐに 依頼主のサバル村に向かうことにした


サバル村に着くと 村の中心に 大きな教会が立っており

村長は私たちに言った

『 その件は もう大丈夫です! 』


『 国の本部から教会の方々が来て下さり

神に進行を捧げ 魔を撃退してくださるのです 』


今夜 神に信仰を捧げると聞き

私たちは 1晩 村に泊まり様子を見ることにした

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