World Building 3 妖魔族と無色の民
●はじめに:
この世界の主な敵種族である『妖魔族』、およびそれに関連する人類である『無色の民』の解説を行います。
☆妖魔族:
●妖魔族の基本設定:
元は妖精族であったものが異質に変化し、凶暴化したモノを妖魔族と言います。
この妖魔族には小型のものから、10mを超える巨大なものまであり、ソーディアン大陸人類の最大の脅威となっています。妖魔族は一般にはすべて『
人間より少し大きいレベル、もしくはそれより小さい妖魔族は、人間族や妖精族の女性を攫って、それを孕ませて種を増やすということをします。これは、人類の女を減らして生まれてくる個体数を減らし、種を絶滅しやすくするという意味を持っています(別に人類の女性に特別に欲情しているわけではないのです)。
彼らが扱う魔法は『歌唱魔法』であり、その歌の意味は妖魔族本人以外誰も知りません。しかし、そういった魔法を扱う妖魔族は比較的小型の種しか目撃されていません。これは、妖魔族が妖精から変質していく過程で、より凶悪化した者ほど妖精族としての本質を失ってしまうからだと言われています。
彼らは一応文明らしきものは持っていますが、たいていは原始的で野蛮です。
武器・防具は一部の種を除いて略奪で手に入れます。あるいは人類の中にいる魔龍崇拝者が彼らの武器を作成して与えます。
●妖魔族の大きさと名称:
一般的な妖魔族の大きさと名称は以下の通りです。
<コボルト>体長:0.9m
もっとも小型の妖魔族。性格は臆病で卑屈。主に人類の子供を襲って傷つけるだけの弱小種。
<ゴブリン>体長:1m
人間の子供ほどの大きさの妖魔族。最も一般的で最も数が多く最も野蛮な種。
<ゴブリンシャーマン>体長:1m
普通のゴブリンとほぼ同じ大きさの、唯一ともいえる魔法使い系妖魔族。
<コボルトキング>体長:1.6m
ほぼ人間と同じ大きさの妖魔族の支配階級。武器に精通しているだけでなく、魔法も操ることが出来る魔法戦士。
<ゴブリンロード>体長:2m
人を超える巨体と怪力を有する妖魔族の支配階級。知能的にもほぼ妖魔族の頂点に位置する。
<オーガ>体長:2.4m
この種以上の巨体になると人類を単純に捕食対象とみなし、女を攫って孕ませるなどの行為は行わなくなる。
<オーガロード>体長:3m
ロードと名がついてはいるが支配階級ではなく知能もかなり低い。あくまで強さがロード級という意味である。
<サイクロプス>体長:5m
妖魔族の対軍兵器種。知能が低く妖魔族の支配階級に操られる生きた兵器である。
<ギガント>体長:8m
妖魔族の対都市兵器種。妖魔族の攻城兵器である。
<タイタン>体長:10m以上
最大級の対城塞戦略兵器種。
●妖魔族の行動原理:
妖魔族の行動の基準は、人類へ危害を加えること一点のみです。
そのためには子供を殺して次世代の根を絶ったり、女性を攫って種を根絶やしにするようなことも行います。彼らはその行為に疑問は持ちません。どんなに知能が高くても、人類虐殺を無駄なことだとは考えません。彼らはいわば、きわめて単純な人類殺戮機械なのです。
●妖魔族と魔龍崇拝者:
行動原理が人類虐殺である妖魔族にとっては、魔龍崇拝者も殺害対象でしかありません。しかし、ある程度知能の高い妖魔族は、彼ら魔龍崇拝者が人類虐殺に役立つということを理解します。
彼らにとっては、お互いに利用価値があるから利用しているだけの存在にすぎません。
当然、上下関係などありません。
●妖魔族と魔龍アールゾヴァリダ:
一般に彼ら妖魔族は魔龍アールゾヴァリダの眷属だと言われます。しかし、その関連性は結構希薄でもあります。
彼らが魔龍を信仰しているようなそぶりは存在せず。あくまでも魔龍出現直後に現れたから、魔龍と関連付けられているだけにすぎません。実際、妖魔族の小型種は、妖精族の文化である生命の樹『ユグドラシル』への賛歌が起源である『歌唱魔法』を操ります。
このため、一部の学者は彼らと魔龍の関連を否定しています。
◆◇◆
☆無色の民:
●無色の民の肉体的特徴:
パック族と呼ばれることの多い彼らは、その身長が男性は138cm前後、女性127cm前後のかなり低身長の人類です。
体重は男性31kg程度、女性25kg程度と、人間族の子供とほぼ変わらない体格をしています。人間族の子供との違いは、わずかにとがった耳と、子供にしては毛深いと言った程度で、たいていの人間族は彼らを子供と見間違えます。髪の毛は茶色で、瞳も茶色ですが、黄の民の子供だと言えば、そうそうばれることはないでしょう。
しかし、彼らは人間族の子供と違って、かなり身体能力が高いようです。その動きで、子供ではないとばれる可能性は高いでしょう。
●文化・食生活:
彼らの集落は、黄の民の村とほぼ変わらぬ生活を営んでいます。
人間族との違いは、村には子供と老人しかおらず、若者がほぼいないということです。無色の民にとって、集落は休憩所の様なもので、生まれてしばらくと、妊娠・出産時と、旅が出来なくなった老後に住む場所でしかありません。子供は老人たちがまとめて育てて、たいていは親を知らずに育つのです。
彼らには騎士階級などの身分制度はありません。集落が村規模のものしかないので当然です。
食生活は黄の民とほぼ一緒ですが、子供でもよく酒を飲みます。
●武具:
彼らには独自に武器を生産する文化はありません。当然、異民族の集落で作ってもらってそれを身に付けます。
●信仰:
彼らは普通の妖精族と同じく『ユグドラシル』と祖霊を信仰対象としています。扱う魔法も『歌唱魔法』で、親代わりである老人たちに教えられます。そのため、魔女などの魔法専門職は存在せず、すべからく魔法使いです。そうでないのは、特に扱えない理由があるか、あるいは『本当は魔法が使えるけど隠している』場合です。
現状では、特に後者が多く、多くの異民族は無色の民には魔法を扱う文化がないのだと勘違いしています。
●外国とのかかわり:
彼らには国という概念はありません。当然、どの民族とも仲良くやるし、仲良くしようと努力します。
ただ、現在の赤の民のやり方には辟易して、彼らのことを嫌う者は多いようです。
●無色の民と妖魔族:
妖魔族の元となった種族の最有力候補がパック族とその亜種です。
パック族は別名『
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