お盆と君と、スイカの日

きつねのなにか

供養の方法はそれぞれ

 今年もお盆がやってきた。まあ、コロナの影響で帰省はできないけれども。

 でも僕には帰省以外でも帰省をする方法がある。スイカを食べることだ。


 君はとてもスイカが好きで、毎年夏にはスイカを食べる僕を眺めていたよね。

 とても重い病気もちで、食事も制限されていた君。代わりに僕が食べてほしいって言っていたね、その食べてる姿がとても励みになるって。


 その中でも特に楽しそうに見ていたのは僕が志村けんのスイカの食べ方を披露する時だ。一瞬でスイカを食べる姿を笑い転げながら見ていたっけかな。


 もう君がいなくなって20余年。今は本当にあのころとは違う世の中になったけれども、変わらないことってあるよね。


 そう思いながら今年もスイカを食べる。志村けんの食べ方はしないけれども。孫に食べさせる方が多くなったけれども。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

お盆と君と、スイカの日 きつねのなにか @nekononanika

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説