結婚式の夜にサプライズレターを。

秋宮 千幸

兄へ

やあ、兄さん、結婚おめでとう!

この手紙を読んでいるのなら、結婚式をしたあとかな?


いやーめでたいねぇ、まさか結婚するなんてね、まあ絶対結婚するっていってたからこの手紙書いたんだけどね。


私は、結婚式出れなかったけど、幸せな気持ちだよ。


私が高校に進学したとき色々大変だったと思うよ、両親一気に亡くなったしさ、本当凄いよ兄さんは。


私が高校卒業してさ、すぐに倒れたじゃない、その時さ治療費も出してくれたし、もうどうやって恩を返せばいいのかわからないよ。


でも治らなかった、それからずっと寝たきり、そして結局恩を返せなかったよ、

兄さん言ってたよね、生きてるだけでも恩返しだって、でも、返せなかったよ。


でも幸せになってくれてよかった、いつまでも私の事引きずってもらっちゃ困るからね。


そうだった、この手紙と一緒に鍵が入れておくよ、それは、私の部屋のクローゼットの1番上の箱に使えるから、開けてみて、それは、私の宝物、そして、最後の恩返し、私の兄さんへの思いの全て。


もう、言いたい事全部言ったしからねそろそろ終わりにしよう、何度も言うけど、結婚おめでとう、そしてありがとう、さようなら。














もし、また生まれて来るのであれば、私はまた貴方の妹でありたい。


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