第14話 想いの重さ
想いには境界線があると思っている。
自分の内と外という境界線。
内にあるうちは自分だけのモノだ。
自分という器の中で、いくらでも膨らませたり、逆になくしたっていい。自由である。
難しいのは外に出すとき。
外に出すなら、その想いの重さを知っておかなければならない。
外には自分以外しかおらず、人の数だけ想いがあり、まぁまず自分の想いと同じ重さということはない。
ここ最近、身近なところで恋愛絡みの話題が何件かあって、とても疲弊したばかりだ。
疲弊した理由は至極単純。
私の恋愛事ではなく、知らぬ間に他人の恋愛事情に巻き込まれていたからだ。
一方的に『想い』を伝え続ける側と、一方的に『重い』を押し付けられている側。
その両者に挟まれた私は、彼らの認識と温度差に始終失笑である。
程好い想いは心地よく爽やかだが、重い想いは迷惑以外の何者でもない。
想いを口にしながら、自分への結果だけを執拗に求める。そこまでいくと想いですらなく、ただのエゴ。
自分の想いは爽やかでありたい。
多少重くなったとしても、都度調整できる程度で止めたい。
そんなことを考えながら、マンション中庭の桜を愛でる今日。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます