第10話 駅前ロータリー
雨の日、駅前のロータリーで男が一人倒れていた。私が「大丈夫ですか?」と訊くと、男は「大丈夫、少し休んでいるだけです」と応えた。「女だからと馬鹿にしないで」と私は呟き、ずぶ濡れの男を背負った。重っ……。私は、これがこの男の人生の重みなんだと知った。
#140字小説
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