第2話 廃屋に住む超巨大球体人形と人形群
俺の名前は、大見 隆介35歳。身長170センチメートル、体重45キログラム。
髪型は短髪ストレートヘアーで顔はイケてる感じ。体形は普通より若干痩せ気味。
俺は地元の板出版社で正社員として働いてる。
朝6時から夕方15時までの昼休みを除いて8時間労働である俺は大の廃屋好きだ。
俺は仕事休みの時に廃屋探索して動画投稿・動画配信している。
俺は廃屋探索歴10年、10年間で俺が探索した廃屋は360件。
大半は荒れ果てた廃屋を探索するけど、中には新築のようにきれいな廃屋や塞がれて中へ入れない廃屋もあった。俺は独身を貫く30代の男。
俺は1人で廃屋を求めて休日に県外へ出かける事が多い。
俺はエヌアパートの205号室で1人暮らししてる。炊事洗濯は毎日1人で黙々とする。
ある日俺は3連休の初日、エス県アイ市の山奥にとにかく大きすぎる人形がある廃屋があるとの情報は聞きつけ早速現場へ。
問題の廃屋を見つけて中へ入ると情報どうりそれはそれは超巨大な球体人形があった。球体人形は幅1メートル50センチメートル、高さ2メートル40センチメートル、重さは不明だ。超巨大な球体人形は床に座っててとても不気味な顔だ。
ギラギラした目に鋭利にとがった鼻大きく避けたような口が特徴の球体人形だ。
球体人形の本体にはコケやカビが生えており異臭を放ってた。
球体人形の頭はツルツルだけど元々は髪の毛があったと思われた。
その証拠に床に人形の毛髪が散らばってた。
俺「こんなにでかい人形初めて見たぞ。うっすっごく臭いぞこの人形。」
超巨大な球体人形の周りにはとても古い50センチメートルほどの女の子の人形や男の子の人形もずらーりと並んでた。球体人形は俺を見つめてる。不気味な笑みで。
俺「こんなに気味悪い人形を見たの初めてだ。一刻も早く退散しよう。」
俺は廃屋から一目散に逃げて次の物件へ行こうとした。
しかし今回情報を得たのは超巨大な球体人形が住んでる廃屋のみだった。
俺「どうやら今回はここだけみたいやな。まじかよー。」
俺がふと廃屋に目を向けると超巨大な球体人形が俺をじっと見つめてた。
不気味な笑みで。
俺「あれ、あのでかい人形が俺をさっきから見つめてるぞ。あのでかい人形は顔を横向けてたのにな。なんでやろう?」
俺は不思議に思った、超巨大な球体人形が俺をさっきから見つめている。
廃屋の周りには建物がなく事実上この廃屋がポツンと建ってる状態。
俺は地元の人から問題の廃屋と超巨大な球体人形について興味深い話を聞いた。
地元に人によると遡る事60年前の夏、今回俺が探索したあの廃屋で一家の主によって家族全員が虐殺される事件があった。当時あの廃屋で暮らしてたのは何と50人の大家族。子供が45人いたと思われる。一家の主は大手企業の取締役社長だった。
ある日会社の経営がうまくいかなくなり半年後に5億円の負債を抱えて主の経営してた会社が倒産。生活に困った主は子供を1人ずつ殺して球体人形の体の中へ押し込んだ。超巨大な球体人形は主が会社の知名度を上げようと下請けの会社に作らせたらしい。主は子供がいなくなると今度は両親や祖母、祖父、奥さんまでも虐殺した後自らの命を絶ったのだ。俺「まじかよー。」
俺は夢中で廃屋の中の様子を動画に収めてた。
何か映ってないか様く観察すると超巨大な球体人形のお尻から無数の手が・・・。
俺は今回の動画を公開せずお蔵入りにした。
3連休明け、俺は板出版社へ出勤した。
秋丸「おはよう、大見昨日も何処かへ探索したのか。」
俺「昨日は行ってませんね。」
立木「珍しいじゃん。お前は休みの日はどこかに探索しに行くのにな。」
春野「大見君、大見君のユーチューブ動画見させてもらったわよ。あの廃屋は凄かったね。」俺「でしょう。」春野「大見君、昨日本当に探索へ出かけてないの。」
春野「本当にどこにも行ってませんので。」
早川「大見せーんぱい、何時もご苦労様です。」俺「おっ、早川気が利くな。」
この日後輩の早川が俺に缶珈琲をおごってくれた。
後輩の早川は俺の部屋205号室の隣206号室で生活してる。
俺は50センチメートルほどの古い女の子の人形と男の子の人形を気になってた。
地元の人が俺に伝えたのは超巨大な球体人形の事と廃屋で起きた出来事だけ。
ずらーりと並んだ50センチメートルほどの女の子の人形と男の子の人形は何を物語ってるのか謎が深まるばかり。俺「この動画どうすればいいんだ。」
俺は休日に霊能力者である友人2人をアパートへ招いて山奥の廃屋と超巨大な球体人形の動画を見せた。
先内「大見、この動画はやばいな。」
楠木「私が知ってる神社でお祓い受けましょう。」
俺「行かなければよかったと後悔してるよ。」
先内「だろう。この屋敷ではな、60年前に残虐事件があったんだよ。殺された家族が未だに成仏できずこの屋敷にいるんだよ。」
問題の動画は霊能力者である2人が引き取ってくれた。
先内と楠木は俺の幼稚園の時からの最愛の友人だ。
昼過ぎ、俺は先内と楠木に連れられて近くの神社へ。
お祓いを受けて事なき得たはずだった。
夜中、俺は目が覚めた。窓の外を見ようと窓を開けると何か大きなものが立ってた。
俺のアパートの前に立ってた物は何と超巨大な球体人形。
超巨大な球体人形は俺をにらみつけた。俺はとっさに窓を閉めて寝た。
朝目が覚めると俺のアパートの前の道路に黒っぽいしみがあった。
非通知のメールが来てたので確認したら。
メールの内容
お前、何故お祓いを受けた。しかも霊能力者と友達だったとは。
あの廃屋に住む超巨大な球体人形からのメールだ。
超巨大な球体人形は俺が神社でお祓いを受けた事と俺が霊能力者である先内と楠木と友達であった事が不満なようだ。でもこれでいいのだ。
これからは何事も起きなくて済むのだから。
板出版社へ何時ものとうり出勤した俺。
粟野「大見君、ちょっと話したい事がある。」俺「はい、課長何でしょう。」
粟野「君は最近成績が今一だよ。このままだとクビ切られる可能性があるよ。」
俺は休みの日に公園を散策してた。俺「お、こんなところにセミの抜け殻がある。」
俺が見つけたのはクマゼミの抜け殻。俺はちょうど大木の前に立ってた。
この大木は樹齢150年の楠。俺は子供の頃よく木登りしてた。
俺がよく木登りしてた木は去年の台風で根ごと倒れて今は跡形もない。
公園の奥へ行くとすっごくぼろぼろの廃屋を見つけた。
俺はこれはチャンスとばかりにビデオカメラで撮影開始した。
近所の人によるとこの廃屋にはお爺さんとお婆さんが住んでたが30年前に2人とも亡くなってその日以来廃屋になってしまったらしい。
廃屋の中へ入れたので廃屋の中を撮影したが中は新築に近いほどきれいだった。
外観とのギャップが激しすぎる。
俺はアパートへ帰ると動画編集をして早速動画を投稿した。
俺の仕事の成績は今一でも周りを明るくする能力はある。
仕事を終えアパートへ帰ると宅配便が届いてた。
送り主は不明で箱の中に何が入ってるのか不安になった俺。
箱は高さ1メートル幅も1メートル重さは80キログラムほどでずっしりと重い。
箱を開けてみると見覚えのある人形が・・・。
俺「この人形、も、もしかしてあのとてつもなくでかい人形が住んでる廃屋にあった人形じゃないかよ。なんで俺のところに来たんだ?」
問題の人形は古いがとてもきれいな人形だけが入ってた。
しかも女の子の人形が50体、男の子の人形が30体入ってた。
俺「まじかよ。これどうしよう。」
俺は霊能力者である先内に電話した。
先内「はいもしもし先内です。」おれ「もしもし大見だよ。」
先内「おう、久しぶりじゃん。あれから変わった事ないか。」
俺「それがさ、今やばい事になってるんだよ。」先内「え、何だって?」
俺「送り主不明の宅配便が来てな。その箱の中にあのでかい人形が住んでる廃屋にあった人形が入ってたんだ。数も半端ないし置き場所に困ってるんだ。」
先内「それまじかよ。よし今行くから待っとけ。」
先内の家はお寺でその寺の名前は、少々寺。
俺のアパートから少々寺まで約800メートル。30分後先内が来た。
先内「おう、来てやったぜ。この箱の中に入ってるんだな。」俺「そうだよ。」
先内「こりゃ大量にあるじゃないか。間違いなく2週間前にお前が行って動画撮影したとてつもなくでかい人形が住んでる家から来た人形だ。これどうやって持って帰ろうか。まいったな。」俺「俺も手伝うよ。」
先内「俺は軽トラじゃなく普通に車で来たからな。」
俺「軽トラなら俺が持ってるぞ。」先内「ならお前の軽トラ使おうか。」
俺は先内と一緒に軽トラで80体の人形を少々寺へ持って行った。
先内「これでもう大丈夫はずだ。俺はあのでかい球体人形が気になるな。最愛の友人に危害を加えようとする奴は許さへんで。」
俺「俺があの廃屋へ行ったのがいけなかったんだ。」
先内「大見、お前は悪くねえぞ。悪いのはあのでかい球体人形だ。」
俺「どういうこと?」
先内「こういうことだ。大見は廃墟探索してるな。それを見込んだあのでかい球体人形がお前を招いたんだ。あの廃屋にな。それにお前を廃屋探索させてるのはでかい球体人形って事だよ。つまりお前を最初から狙ってたんだよ。最終的には大見、あのでかい球体人形がお前を暗殺して体の中へ吸い込もうとしてるんだよ。」
俺「この後俺はどうしたらいいんだ?」
宗太郎「君はしばらくこの寺にいた方がいい。」
先内「俺のおやじだ。」俺「どうも初めまして。」
宗太郎「よく来てくれたな。息子から話は聞いた。廃屋に住んでる大きすぎる球体人形が君に付きまとってるようだね。」
俺はしばらく会社を休み少々寺で悪霊払いを受けた。
俺に憑りついた悪霊は何と50体。
宗太郎「隆介君、君に憑りついてる霊は君が幼少期の時から憑りついてた霊に違いない。君は幼少期に問題の廃屋の前を通ったね。その時にこの霊達が憑りついたんだよ。」俺は幼少期にお父さんとお母さんと一緒にエス県アイ市へキャンプをしに行った。当時無邪気に走り回ってた俺は問題に廃屋の前を通ってしまった。
それがいかなかったのだ。悪霊払いは3日間で終了した。
宗太郎「よし、もう大丈夫だ。帰ってよろしいぞ。」
俺「ありがとうございました。」
宗太郎「また困った事があればいつでも相談しに来てくれ。」
少々寺で悪霊払いを受けた俺は仕事が捗るようになり上司から高く評価された。
俺は思ったもし友達に親切な霊能力者がいなかったら・・・・。
俺はあの超巨大な球体人形の餌食になってたかもしれない。
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