君の背中は…

アイレン

第1話 現実世界

「前園さんって、彼氏居ないの?」

紗奈「あっ…はい。」

「勿体ないよね〜可愛いのに。」

紗奈「いやいや…そんな事はないですよ」

「もしかして、性格悪いとか?笑」

紗奈「いや〜…。」

「じゃー過去になにかあるとか?」

紗奈「…。それは内緒で!それでは私午後もあるので、お先に失礼します!」

「あ〜おっけー!またしよーね!恋バナ」

紗奈「あっ…はい」


初めまして皆さん。私25歳独身、彼氏いない歴もうすぐ8年目になる前園紗奈(まえぞのさな)です。仕事は至って普通のOL。OLの昼休憩と言ったら、恋愛の事か、上司の愚痴か、玉の輿か、その3つの会話になっている。


紗奈「はぁ...。」


進歩「おーい。お前、なんて顔してんの?笑」


紗奈「あ、進歩...。」


この人は、営業課の橘進歩(たちばなすすむ)私の、高校からの友達で、この会社数少ない同期の1人だ。


進歩「なに?また、壱馬の事でも考えてたの??」


紗奈「いや、別に、そういう訳でわ...。笑」


進歩「ほらー、またそうやって無理に笑う!!俺には、その技効かないんだから、素のまんまでいいんだよ??」


紗奈「...。進歩には、なんでもお見通しだね笑」


進歩「で?どーしたの??」


進歩は、持っていた缶コーヒーを紗奈の前において紗奈の隣の席に腰かけた。

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