第3話

ショックだった……なぜ熟女なの?


熟女って、なに……


私は、初めて五反田へ行った。


夕方、五反田の繁華街へ足を踏み入れる。


行き交う女性達。


ヒロトが浮気した熟女クラブの前に着く。


じーっと料金表を見る、一時間5000円……指名料2000円……

40才以上の熟女があなたと素敵な夜を……

と書かれている。


まだ30代の瑠璃子……


自動ドアが開く。

真面目そうな怖そうな男性が出てくる。


『待ってたよ、さっき電話くれた人だよね、どうぞ』

中に案内される。


500㎡ほどあるシックな内装、どことなくアダルトな雰囲気も漂う。


ここで浮気相手とヒロトは出会ったんだ……。


『じゃあ、今日からでいいんだよね』

「今日から?」

『働くの、今日からでいいんだよね?』


私はヒロトの浮気相手がどんな人か見てみたくなった。……


「……はい」


じゃ、もうすぐみんなが出勤してくるから着替えてここで待ってて


きらびやかなドレスを渡される。

着ると、背中丸出し。Vカットされた胸元、胸の谷間が見える。


胸元を手で覆いながら出る。

「あのぅ、インナーは?」


『なに言ってるの?こういうセクシーなものだよ、ドレスは。こういう仕事はじめて?』


「……はい」


『前職は?』


「秘書をしておりました」


『そうか。

水商売は、昼の仕事とは真逆……生活、時間、お金にルーズな人が多い。

客もキャストも嘘デタラメが多い。

キャストや客が君に言うことを本気にしてはダメだよ。

今日の味方は明日の敵ってね。

男は誉めてもらいたい生き物、君を誉める男は下心がある。この店に来る男はヤりたいだけ、中にはヤりたい女も居るけどね。

《寝たら終わり》忘れないで。それが本来の水商売だよ』

「はい」


『社長、どうされたんですか?』

品のいい背の高い男性が入ってくる。

『おお、店長やっときたか』

『面接ですか?』

『こちらが店長』

『会長が面接を?』

『この子は売れるよ、芯がある』

『分かりました』

席を立つ社長。


『店長、私はもう引退するよ』

『会長、そんなこと言わないで下さい』


……

私はその後、3ヶ月の契約をして熟女クラブで働く事にした。


その広い店には、名前を覚えきれないほどの沢山の熟女が日替わりで働いていた。

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