自分ルール

ななし

第1話 拘り

自分ルールを人に押しつけるなと言う人は結構いる。私もかつてはそうだった。

しかし、今は変わった。それは何故かを説明していきたい。


先ず、自分ルールとは何なのかを定義しなければいけない。

これは自分のみが知っている自分の拘りの事であると私は考える。

人は、共有されていないルールで裁かれると理不尽を感じるものである。

法律も公布されなければ効力はない。


少数で共有されているルールの事をローカルルールとか言う事があるが、あれの個人版が自分ルールであろう。郷に入っては郷に従え等と言うけれども、一人の人間の拘りに従わなければならない道理はないと言えばない。


ルールは直訳すると規則だが、これに類する言葉は沢山ある。

規範とか法律を考えると、法律にも様々なものがあり優先される順位がある事が分かる。一つは憲法であって、これは権力者を縛るものである。国民は憲法の精神を守る必要があるかも知れないが(異論はあると思うが)基本的には憲法は国民を縛る為に作られたものではない。国民の権利を権力者が奪わない為に憲法は必要とされる、と私は理解している。次に、国家の刑法と民法がある。自治体の条例と言うのもある。


規範にはもっと細かいものがあって、慣習も含まれると私は考えている。どこまでが慣習でどこまでが規範なのか峻別する事は難しいのではないだろうか。私は専門家ではないので厳密な定義は分からないが、きっと強制力の強さで区別されているのではないかと思う。強制力が比較的強いのが規範であり、そうではないものが慣習とか風習とかしきたりと呼ばれるものである。(しかし、しきたりが村の掟とか呼ばれる時にはしきたりには極めて強い強制力があって、法律そのものの運用がされる事もあると私は思う)


ともかくとして、集団が是とするものと、そうでないものがあると言える。


個人が是としていても、集団が否んでいればそれは受け入れられない。

逆に、集団が個人に対して理不尽な要求をする事もあり得る訳だが、そこの辺りは本筋とは関係ないので割愛する。


先ず言えるのは、自分ルールは集団が是とする法律とか規範ではないと言う事である。

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