『小さなお話し』 その121

やましん(テンパー)

『こいごろとの再会』

『これは、事実とフィクションの折半であります。』




こいごろ


『おう、やましん、きたか、さんかげつぶりか。』



やましん


『そうなんです。元気そうでなによりです。』



こいごろ


『まあな。しかし、ここんとこ、人間は、みな、口を隠してるが、食べるのやめて、集団自決か?』


やましん


『いや、食べるときは、開放するんだ。悪いウィルスさんを、避けるんだ。』



こいごろ


『ほう。なら、池の中に移住しろ。』



やましん


『むりだよ。半魚人じゃあるまいし。』



こいごろ


『いいぞう。くいっぱぐれはないしな。』



やましん


『さむそうだから、やだ。』



こいごろ


『まあ、おまえには、むりさな。ときに、ここんとこ、あやしい、振動が多い。気を付けな。』



やましん


『そりゃ、この建物の向こうで、工事してるからな。』



こいごろ


『いやあ、われらの、伝説によれば、こういうときは、世界が変わるんだ。まあ、せいぜい、注意しな。じゃな、生きてたら、また、こいよ。』


やましん


『ああ、その、つもりです。次は、秋だよ』



 そう、つぎに、おなかのステント交換は、10月のすえ。です。


 世の中、どうなってるのかな?


 お池の中のこいさんが、増えたみたいだ。


 移住した人が、あるのかしら。




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『小さなお話し』 その121 やましん(テンパー) @yamashin-2

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