◇第10話◇夏休みの家族旅行
【出発の日】
さぁ、出かけよう!
とにかく荷造りも、なんとか完了。
とにかく仕事も一応、区切って。
そろそろ、寝ぼすけ子供たち起こして。
駅までは(もったいないけど)タクシー
朝食は新幹線の中で、になる。
自作の計画表チェック。
きっと波乱万丈の道中になるだろうけど
想い出、いっぱい作ってきたい。
さぁ 行こう!
いってきます。
帰りは明日の夜遅く。
多分、へろへろなお母ちゃん。
もーこりごり!!!って怒ってるかもしれないけど(笑)
でも、絶対、それでも。
やっぱり行って良かったって思えるものにしてやる為に。
そうして、何より、わたし自身が、そう思える為に。
ううん、そんな理屈なんていらないね(笑)
小さな、ささやかな家族旅行。
いってきます。
◆◆◆
【そして……
何とか怪獣たち共々、旅行より無事帰宅。
ただ今、PM11:30過ぎ。
お母ちゃん隊長は、さすがにフラフラ。
怪獣たちの方もシャワー済ませると、さすがに、ものの見事にコテンとオヤスミ。
わたしも同様に、一応メールチェックだけって立ち上げたPCの前で、意識いつしか遠くなり……。
とにかく、目的地は遠かったし、乗り継ぎも、やっぱり構内図とかまでネット検索かけて出してて正解。
子連れの旅は、とにかく思うようにいかない。
途中でグズったりワガママ言ったりもアリで。
それを、なだめたり目に余れば叱ったり(このサジ加減も大変微妙)
神経張り詰めて、ひたすらに目的地へと行軍。
その上、着いて歩き出せば、一応、日焼け止め塗って帽子は被って行ったのに顔とかヒリヒリしてくるほどの暑さだし(泣)
暑さに極端に弱く、カラータイマーが3分間しか持たない何処かのヒーロー並みのお母ちゃんは既に溶けかかって意識朦朧。
嗚呼!この炎天下。。。
もう、煮るなり焼くなり好きなようにしてくれい!
でも、兎にも角にも写真山盛りに撮った。
半分意識とびつつも、ひたすらに撮った。
怪獣たちにも専用に使い捨てカメラ持たせて、自分が撮りたい物を好きなだけ撮っていいからね!って言って。
まぁ、撮りも撮ったり、買い足してカメラ10つ分(怪獣分のみ)
お土産、実家の両親と祖母へは別として、このカメラ代で、かなりの遊興費が消えたことは間違いないと思う(涙)
もちろん、お母ちゃんも、ひたすらデジカメで撮影。
100枚近くは、やっぱり撮った。
だってね、とにかく残しておきたかった。
形あるモノとしてね。
写真は残る。ああ、あの時ってこんなだったねって残るから。
それも自分で撮った写真なら尚更。
だから決めてたんだ。
どれだけでも、自分で写真好きなだけ撮らせるって。
実際、旅の始まりなんか
「アンタ、こんな景色撮ってどーするの?」って言いたくなるような、どーでもいい景色とかに、ほぼ1つ分カメラ使うし。
でもさ、キラキラした目で
「新幹線からの景色、こんなんだったって
おじいちゃん達に見せてあげるんだ」
とか言われたら、そりゃ、お母ちゃんも
「うんうん!きっと喜ぶよ」
と答えるしかないでしょう!
それに、そういう一つ一つこそが代え難い想い出になるんだもの。
ホテルはビジネスだったけど思った以上に綺麗で感激。
駅から近いしその上、近くに大型スーパー有。
さっそくに夕食の買出しして、ホテルチェックイン後は、ひたすらホテルにお籠りで、その日の疲れを取る……。
(勿論、ここでもほぼ1つ分、カメラ消費)
ひたすらはしゃぐ子供。オイオイ、今からそんなテンションじゃ、肝心のメインの明日大丈夫かい?って思うほど。
でもホテル自体初めてだから、すごく楽しかったみたいで。
狭いユニットバスに一緒に入ってシャワーカーテン珍しがって。
使い方教えたら、えらく感心してた。
へぇ~すごいねぇ、って。
さっぱりしたら、ベットに寝転んで、みんなで色々話をする。
買いこんできた食糧でプチ宴会(笑)
此処まできたんだねぇ……と感慨無量。
早めに沈没しておかげで早めに起きたら、翌朝は、まぁ止めてくれってほどの晴天。
とりあえず、早めにチェックアウトして、ひたすら本来の目的地へ。
正直、わたしは人からの情報とかで、あんまり期待はしてなかったけど、でもそこはその時よりも、かなり進化してて。
その上、うちの怪獣のような、その手のマニア?!には時間いくらあっても足りないほどの宝の山状態だったらしい。
ひと所が長い、動きゃしないし(汗)
もうお母ちゃんの方は暑さで意識朦朧。
顔、既に日焼け止め汗で流れ落ちて効果なし、真っ赤。
もーいい!って開き直り(でも泣きそう)
それでも、楽しかったけど(笑)
とにかくとにかく、帰りはひたすら行き以上に緊張。
無事に帰り着くまでは……と荷物は常に抱えこむようにして、トイレに立つのにも持って行って。
切符やら財布。貴重品は定期的に、そっと確認。
乗り換えの度に緊張。
タクシー乗って自宅に帰り着いて、部屋のドア開けて、初めて心底ホッとした。
とりあえず無事帰還を、実家や友人へと知らせる。
で、荷物解くのももどかしく、這うようにしてシャワー。
汗みどろの身体スッキリとして、やっと気持が緩んだ。
はっきりいって死にそうだった。
大変だった。
良く生きて戻れたよ(マジで)
でも、やっぱり連れていってやれて良かった。
使い捨てカメラの山とお土産(主にというかほどんど怪獣用)を前にして。
横で、むにゃむにゃと満足そうに眠る、いい気なもんな三人の寝顔見ながら
ヒリヒリする顔に化粧水つけながら。
お母ちゃんは旅行中の、
もーヤダ!!!!!!!って
叫びを忘れるかのように思うわけです。
夢の足跡。
ひとつ悲願達成(笑)
あ、お空のお方へのお土産、忘れとりました。許せ!
仏壇へは一応、無事帰還とお礼は言っておいたけど。
まぁ、無事に帰りついたことがお土産だってことで(勝手な言い草)
お盆には、ちゃんとお酒と煙草供えるので、それで堪忍。
憶えててくれたらいい。
ううん
いつか、何かを忘れそうになった時に想いだしてくれたら、いい。
あの日めちゃめちゃ暑かったね、とか、ケンカしてグズったことでも、撮りまくった写真に、みんな一緒に入ったユニットバスの狭いお風呂。
そうして一緒に見た、あの風景。
何か、優しいモノ、楽しかったコト、を残してやりたかった。家族としての。
親として。
たとえ
それが永遠にヒトカケラの欠けた形であったとしても。
1つでも残せて良かった。
そう、思う。
さぁて、ヘロヘロお母ちゃんは休むまもなく
また、仕事の日々になりそう。
ヘタレつつ、がんばりまっす!(笑)
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
*この頃のこと*
前回、計画していた家族旅行の顛末記。
なかなか母はヘロヘロになってます(笑)
でも、連れていくことができて良かったって今でも思います。
ホテルのベットに「すごーい!トランポリンみたいに跳ねるー!」と、はしゃいでいた(そして、ベットの上で盛大に飛び跳ねて、わたしからカミナリを落とされるという)
小さな頃の息子達が目に浮かびます(笑)
あの大量の写真、どこに仕舞ったっけなぁ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます