◇第9話◇ワタシんち

 仕事の合間に休憩とイイワケしつつ、こうして日記書いてる。

 だって、此処に来るとなんだかキモチがホッとするんだもん。


 愚痴であったり、他愛無いことであったり、時には遠吠えであったり。

 此処では自由。わたしの空間(といっても公開である以上、見てくださってる方々はいるわけで。その点、多々お見苦しい点があることは承知なれど御容赦を(願))


 内職仕事、結構必死。

 っていうかモットーが元手をかけずに、いかにコツコツとでもいいから稼ぐか、ということなのでイチかバチかの勝負はしない。

 この場合の内職(といっても他から見れば

 ささやかなものだろうけど)は拙いながらジブンの蓄えてきたスキルを生かしたものだし(だから損するということはない。最悪、お金にならなくても、その分の経験が積めるからプラス) 

 とりあえず、ほんと1円の世界からコツコツとだったりするから。


 元手なくキャリアもないとなると、使えるのはとにかく、この頼りないながら独学してきたものと、あとは身を惜しまず、ひたすら自分の労力。


 旅行行くもんね!

 洋服だって買ったもんね(安いけど新品だぞ!)

 ネット検索もして、ホテルとかについても印刷して、目的の場所についての資料も印刷して、子供らに見せたら嫌でも期待は膨らむ。


 たとえ、道中の長時間列車が不安でも。

 たとえ、目に見えてお母ちゃん、帰宅時にはボロボロになってることがわかってても。


 でもさぁ、夜中にタオルケットかけ直しに(寝相めちゃくちゃ悪い)行った時に寝言でむにゃむにゃ……何の夢見てるんだか笑ってるの見ちゃうとさ~


 やったるで~!!お母ちゃん!!って気にもなるじゃん。

 単純だし、母。


 稼がにゃね~!

 少しでも1円でも、今回、生活費も一部崩すからさ。

 節約は当然としても、その穴埋め分、少しでもね。

 外であまり稼げないなら、家でできることして稼ぐしかない。

 幸い、一人でする作業なら大丈夫だからPCでの仕事は、たとえ微力ながら自分がまだ、少しでもできるんだってこと思えて、自分自身の救いでもある。

 無理する。 うん、身体壊さないようには本当に気をつけるけど。

 つもりだけど、でも、無理はする。

 無理しなきゃ、だって、生きてけない。


 それじゃ困る。

 本当に絶対に何があっても困る。


 ◆◆◆


 西原理恵子「ぼくんち」


 実はずっと読んだことが無かった。

 西原さんの他の作品は、ほとんど読んでたほどファンだったんだけど、これは、色々あらすじとか読んだ人のレビューとかみると、読むには辛いかなって思って。


 けど読んで良かったって思った。

 ありきたりだけど、どんな名著といわれるものを読んだ後よりも心にジワジワときた。

 このジワジワは、ちょっとかなり痛かったけど、でも、その痛みを感じてでも読んで良かったって思った。


 あったかくて途方もなく優しく酷く哀しい。

 決して綺麗じゃなくて、でもそれが愛おしい。


 キレイすぎるものは好きじゃない。

 これは、あくまで人それぞれだろうけど。

 どこか信じられないような気がしてしまう。


 立派なひと、良くできたひとっていうのも

 凄いな、偉いな~って思っても、何処かで醒めた目でしか見れない自分がいる。

 この辺、かなり屈折してると自覚はある。


 必死に足掻くひとが好きだ。

 不器用に生きるひとが好きだ。

 痛みを知らない人間にだけは子供らにも、なって欲しくない。


 優しさと哀しみは隣りあわせだ。

 現実は御伽話じゃない。もっと残酷で、でもそれでも人は生きる。

 何とか生きるんだって、しがみつく。

 綺麗なんかじゃない。倒れもすれば迷いもする。

 起き上がれなくて汚れまくって這いずり転がりまわる。


 でも、生きようと、してる。


 ぼくんち も

 ワタシんち も


 キミも、あなたも、わたしも。

 みんな。


 みんな

 それぞれの場所で。

 それぞれの今の精一杯で。


 それだけは、確かだ。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


*この頃のこと*


この頃、夏休みに家族旅行を計画してました。

夫が亡くなって、どのくらいの頃だったかな。

多分、この時じゃないと、子供達三人連れての家族旅行は、どんどん難しくなるだろうなって思って。かなり内職も頑張って、勿論、国内一泊二日のささやかなものだったけど、行くことができました。


結局、わたしの力不足にて、これは最初で最後の家族旅行になったけど。

(もう、三人とも大人だし、今更なかなか、みんな一緒にはねぇ💦)

無理したけど、行って良かったです。


次回の日記は、この夏休みのドタバタ家族旅行のことです(笑)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る