第164話4年生、そして大学最後の皆で旅行
4年生になり、そして大学最後の皆で旅行
4年生になり、そして大学最後の皆で旅行
あれから、毎週のように竹下さん、もとい洋子さんと合気道の練習、駅前で3人で待ち合わせてお茶をしたり、結構頻繁に会っている。
そう簡単には彼氏の事は忘れられないだろうけど、それでもいつものように、純や俺をからかって元気になってきた洋子さん、3人楽しくわいわいとやっている。
皆順当に4年生、うちの大学は、厳密には留年は単位不足でも4年までない、卒業ができない。
でも俺はちゃんと単位を取っているので、大丈夫
だから大学にはほとんど行ってないし、バイトもしていないから、資格専門学校や図書館に純と一緒に行ってそのままデート、それもあって、4年になってからよく洋子さんと3人で遊ぶようになった。
竹下桟橋から船に乗って浅草に行ったり、スカイツリ-やその下の水族館。東京タワーも、3人で、はとバスツアーや日帰りラーメン食べ歩きツアーなんかもやってみたり、3人で京都に行こうと誘ったがこれだけは頑なに拒否、泊りがけは2人で!って
だから日帰りバスツアーの面白そうなところにも何度か洋子さんを誘って3人で出かけた。
純は高校時代に田代さんと中野さんという大事な友達ができたけど、大学に入ってからそう頻繁には会うこともなくなり、最初の1年はあの仕事と事件で友達もできず、遊ぶこともなく、2年になってから洋子さんと柴田先輩や西尾さん長澤さんと友達になってはいたけれど、ほとんど俺に会うために行動していたようなもので、今の洋子さんのように一緒にどこかに出かけて遊ぶというようなことはしていなかった。
それを思うと純に申し訳ない気持ちもある、
洋子さんのおかげで今こうして女友達と一緒にいろいろなところに出かけて遊んでとっても楽しそうにしている。
洋子さんには、ちょっと申し訳ない気もするけど、彼氏ができるまでは頻繁に引っ張りまわさせてもらおう。
目の前で2人でイチャイチャしてすみません。
たまーに、武村と恵ちゃんも一緒に5人で出かけると、洋子さんは恵ちゃんに興味があるらしく、恵ちゃんと話したいから、恵ちゃんの隣に座ろうとするんだけれど、武村が邪魔をして洋子さんは少々不満気味、そのやり取りがおかしくって純と2人眺めていると、武村から、そして洋子さんからも「伝え!」「手伝って」、純も俺も何にもどっちにも着かず、ニコニコわらいながら見ているだけなんだけどね。
最後の夏休みに4日間、また皆で沖縄、石垣島、竹富島旅行・・・7人で
最初、洋子さんは自分の旅費は自分で出すと言っていたが、武村がそんな事はダメだって、で、1人部屋だったけど、いつの間に中野さんと佐々木さんと話し合って、ファミリー向けの広い部屋に変更しそこに3人で。
俺が今回の乗っ取り計画について田代さんと中野さんにも話すと、
「武村君、実行してるんだ、すごいね」
「村井さんも高谷君もえらいね!」と
「私達、もう別の会社に内定もらったから、倫理上武村君の会社には行けないけど、私達も手伝えることがあったら言ってね」って
「何々、何、それ」・・・って洋子さん。
洋子さんにとって、聞く事が全部驚きの連続だったみたいで、でもすごく感心していた。
ほんと、友達って良いな~。
洋子さんのあの性格、いつの間にか佐々木さんと中野さんとも親しくなって、恵ちゃんに結構付き纏っていたので、武村に何度も引き離され、
「竹下、お前、恵から離れろ」
「あら、いいじゃない、武村君はいつだって一緒なんでしょ、私は恵ちゃんとお話したいの」
「お前だって、東京に帰ってから話せばよいだろ」
「東京は東京、ここはここ、だって、武村君の婚約者で、純ちゃんの妹さんでしょ? 隣に座って詳しく聞こうとすると武村君が、すぐ邪魔するじゃない、だから、ねっ」
「え~」
「ねえ、武村君、そんなにイチャイチャしたいの~?」
「うっせ」
「お食事の時だけだから、夜はちゃんと2人っきりにさせてあげるから、ねっ」
「ったく、わかったよ」
「フフフ」
武村も洋子さんにはかなわない。
そう、あのクリスマスイブ竹下さんが振られて3人で遊んでから、竹下さんはおれをかっちゃんと呼ぶようになり、俺や純が竹下さんと呼ぶのを嫌がって、下の名前で呼ぶようになった
洋子とか洋子ちゃんっていうのはちょっと・・・と言って、なんとか『洋子さん』で落ち着いた、
「同学年タメなのに『さん付け?』」
だってそれだけの風格があるんだから、
「何その風格って、私1人だけ年寄りみたいでイヤだわ~」
すみません。
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