第137話平穏ではない学生生活-4
平穏ではない学生生活-4
平穏ではない学生生活-4
「ああ」なかなか寝付けない
夜中、純がダウンケットを抱えて俺が寝ているソファーの横にしゃがみこんで俺を覗いている。
添い寝をするつもりだったのか。
俺はなかなか眠れずにいることに気づいて
「かっちゃん、大丈夫? ねえ?」
「ねえ、何があったの?」
「ああ」
「ねえ・・・かっちゃん、なんでもいいからどんなことでも良いから、言って、ね?
もう、私達、夫婦みたいなものなんだよ? ね? かっちゃんが苦しそうにしているの
見ているとつらいよ」
「・・・・・・」
「かっちゃん?愛してる、かっちゃんだけだよ?」
俺はなんとか唸るようなに小さな声だけど話すことができた。
「・・・今日、立花と2人でカフェに行ったの?」
「行ってないよ、あんな奴となんか、気を付けるってかっちゃんに言ったのにそんな事しないよ」
「でも・・・あいつが・・・」
「うん、あのね、改札で待ってたら、あいつがやって来て、すっごくしつこくてね、かっちゃんの講義が終わる前に戻ってくれば良いから、いい店があるから一緒に行ってお話しよう って、ずーっと断っていたの、しつこくて、もうすぐ来るって言ってるのに、かっちゃん、来ないかな~って思っていたら、柴田先輩が来てくれたの、それでもしつこくて。
そうしたら柴田先輩が、じゃあ3人で行こうって言ってくれて、いそいでRINE打ったんだけど、あいつにじゃまされちゃって、3人でカフェに行ったんだよ」
「でも、あいつ、2人で話がはずんじゃって、って」
「うそ、全然うそ。
あいつが1人でしゃべって、こんな事やめてくださいって言っても無視されて、それに私の事、色々聞いてくるからかわすのが大変でね、かっちゃんから連絡来てないか見ようとしてスマホだしたら、連絡先交換しようって、だからイヤですって言ってすぐ閉まったから、連絡できなかったの。
もうかっちゃんが来てるからって言っても、なかなか帰ろうとしなくて、柴田先輩が怒りだして、高谷が待ってるから純は行け、って言ってくれて、そしたらかっちゃんから電話がかかってきたの、それで、改札まで柴田先輩と一緒に行って、そこで別れて私はかっちゃんのいる改札のところに行ったの、僕も一緒に行こうって言って私達の後をついてきたの、イヤだって言ってもずーと付いてくるの」
「純・・・」そう言って思わず純をだきしめると
「大丈夫、もうあの時のような事しないから、絶対。かっちゃんと離れるような事しないから」
「俺、またあの時の2人の姿を思い出して……ゴメン」
「ううん、いいの、私が悪いんだから、だからもう絶対あんな事しない、もし無理やりされそうになっても 柴田先輩から教えてもらった合気道で逃げてくるから、ね」
「うん」
「ちゃんと説明しなくてごめんね、かっちゃん、ずーっと具合悪そうだったから心配で、 そっちの方が気になっちゃって、それどころじゃなかったの」
「ゴメン、俺、言おうとしたんだけど、知らないうちにトラウマになってるみたいで、2人でカフェにいるんだって思ったら、体が言う事きかなくて・・・」
「ううんごめんね、かっちゃんにひどい思いさせちゃって」
「俺がヘタレなだけ、純好きだよ大好きだ、愛してるんだ、純だけなんだ、純以外考えられないんだ、だから・・・」
「うん 」いつの間にか2人、目にいっぱい涙を浮かべながら抱き合っていた
「かっちゃん? ベッドにいこ?」
「うん」そう言って2人隣の部屋に移り、ベッドに、ずーっと俺の目を見つめ
「かっちゃん、お願い、いっぱい愛して」
「うん」2人、体の隅々まで、全部を、そして一番奥深くまで1つに、ゆっくりじっくりそしてトロトロに、「純、愛してる」「うん、私も愛してる」
「大好きだ」「うん、大好きだよ」何度も何度も昇りつめ、繋がったまま朝を迎え、ようやく落ち着いて、笑顔を取り戻すことができた。
純のためにも俺自身しっかりしなきゃいけない、頑張ろう。
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