第123話純の宣言?

純の宣言? 

純の宣言?企み? 1


 部室棟に行くと

「うわ~、大きいね、ここに全部の部室があるの?」

「ああ大学公認のサークルで要件を満たすとこの1室をもらえるらしいよ」そう言って、研究室のドアを開けると、柴田先輩が本を読んでいる。

「やあ、高谷」

「柴田先輩、お疲れ様です」

「ん? 彼女は確か、芸能人の・・・高谷の元カノ・・・」

すかさず純が俺の真横に並び

「はい、高谷の婚約者の純と申します。柴田先輩にはいつもうちの高谷がお世話になっております」

「いえいえ、こちらこそ、高谷君にはいろいろ助けてもらってるんですよ、

そうか、高谷、よりが戻ったのか、よかったな」

「はい、おかげさまで」

「はい、ちょっと、私が忙しくって行き違いがありまして、でも婚約者ですから、

これからはモデルの仕事辞めて、しっかり婚約者としてよりそおうと思いまして、

是非1度柴田先輩にご挨拶したかったんです」

「そうか、それはよかった・・・・・・」

そうか、純はこれをしたかったんだ。

竹下さんが現れなかったら・・・俺はきっと・・・この人ならって思ってた・・・気づいていたんだ。

そうだよね武村と話した事は全部純に報告されてたんだものな、ハハハ。

そうこうしていると、長澤さんと西尾さんがドアを開け

「柴田先輩、高谷君、お疲れ~」そう言って入ってくると・・・目が点に

「村井さん?」

「はい、高谷の婚約者の村井です。高谷がいつもお世話になっております」

「はっ、はい、いえ、こちらこそ・・・」

「婚約者?・・・・振られたんじゃないの?」

「はい、私の仕事が忙しくなって、ちょっと行き違いがありまして、高谷が勘違いしてしまって、ほんと申し訳ございませんでした」

(えーっ 俺が勘違い?)

「ね、かっちゃん♡」

「あ~、うん、そう」

「そうなんだ、も、高谷君、私達結構心配してたんだよ、あのね村井さん、高谷君、結構引きずっていて、だから私達で一緒に遊んだんだよね」

「うん、色々遊んでくれてほんと助かった」

「そう、かっちゃん、よかったね」

「うん」

「さきほど、柴田先輩にもお話したんですけど、モデルの仕事辞めて、婚約者らしくしようと思いまして、お詫びとお礼をしたくて、お伺いしたんです」

「そうなんですか、それはどうも・・・あの、なんでしたら皆でお昼に行きませんか」

「そうだな」

「よろしいんですか」

「はい」

「それじゃあ、よろしくお願いします」

そう言って、5人でぞろぞろ校門を出て、おしゃれなイタリアンへ

部室棟から校門まで、色々な人に注目された、モデルの村井、去年のタカコレグランプリで有名な柴田先輩、まだ知名度はないけどタカコレにエントリーしてもおかしくないほどのかわいい長澤さんに西尾さんに、普通の男子の俺・・・。

まだ、周辺のお店はよくわからないけど、長澤さんと西尾さんにおまかせして行くと、

結構おしゃれなイタリアン、

「うわ~おしゃれなお店、私の大学のそばにはこういうお店って全然なくって、いいな~」

「そっか、村井さんの大学って、確か国立女子大ですよね、あの周辺にはないんですか?」

「駅の周辺にはあるんですけど、反対側に女子大があって、どちらかと言うと、そちら向けで、うちは小さいし、地味だから・・・」

「でも、村井さんならいろんなお店知ってるんじゃないんですか?」

(純の黒歴史に触れたぞ、なんて答える?)

「知ってると言っても仕事の打ち合わせで行ったくらいで、こうやって皆と楽しむようなことがないので、とても楽しみです」

「そうですか仕事なんですね、やっぱり芸能人って違うんですね」

そう言いながら、お店に入ってそれぞれ注文する。




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