第29話夏休み -告白3/3

夏休み -告白3/3


 「俺、村井さんの事好きだよ、でも彼氏いたし、あのトップカーストグループだから・・・高嶺の花、と思ってた、武村と幼馴染みだからこうやって俺と一緒に遊んでくれてるって、だから友達として好きだと思ってた」


「そっか、そうだよね、彼氏いるもんね」悲しそうな顔をして、


「うん」そのまま話し続ける。


「でもね、正直に言うと、見た目だけじゃなく、中身もすごく良い人だと思うし親しみやすくて、彼氏がいなかったら、トップカーストグループじゃなかったらって……その机の写真見て嫉妬した、彼氏でもないのに。」 


「ほんと?」


「ほんと」


俺の肩にある村井さんの顔を覗くと、村井さんの目が涙目になってる。


今の気持ち俺でもわかる、俺の奥底にあったモヤモヤが一機に……だから両肩を持ってそのまま唇にキスをした。


村井さんは、何の抵抗もなく、両目があって、そのまま素直に。


このまま勢いで、村井さんをゆっくりベッドに倒す。


村井さんは一切抵抗しない。


村井さんの上に乗るような形で、見つめあったキス、長く、そして本当の恋人キス。

離れて、見つめあう。


「私ね、はじめてじゃないの・・‥‥それにこの前無理やりされちゃった・・・だから・・・」


「うん、俺もはじめてじゃないよ」


「でも、この前、もう好きじゃないのに無理やりされちゃったんだよ」


何が言いたいかわかるよ、大丈夫だよ そんなこと。


「でも、今日からは違う、村井さんは俺の物」


「えっ?」


「そして俺は村井さんの物」


「‥‥‥そっか、高谷君は私の物かー 」


「そう」


「そっかー」


何故か村井さんはこの言葉を聞いて、吹っ切れたような、納得したようなすっきりした顔になった。


今、良い雰囲気だったのに、俺が自分でぶち壊した?……と思ったら、村井さんは俺の顔を両手で抑え、自分の顔に近づけてキスをしてきた。


「お願い、私を高谷君の物にして、そして高谷君を私の物にしたい」


再びキスをしながら、お互いゆっくり服を・・・・・1つになる。


「ちょっと、痛い、先が当たるの・・・高谷君って……おっきい?」


「いや、普通だと思う、中学の修学旅行の時にお風呂で皆の見たけど、普通だったと思うよ」


「でも、先が当たって痛い」


「そっか、じゃあ、やさしく、ゆっくりね」


「うん」


「高谷君は私の物に」と言って……ゴムがなかったので‥‥‥でも1つになった。

 それで終わって……


ベッドのふとんの中で俺の肩に頭を付け


「マネージャーって続けるの?」


「ううん、もうやめたの、その倉庫であんな事された次の日、顧問の先生に言って、やめたの」


「そっか、じゃあ問題は彼だけだね」


「うん、ずーっと待ち伏せされたらどうしようって・・・怖くて・・‥‥」


「2人でがんばるか」


「うん」


今までとは違い、とても素直で女の子になってるかわいい村井さん、この時間だけでどんどん好きな気持ちが湧き出てくる。


キスをして余韻を楽しんでたら、夜の8時になって……


「どうしよう、晩御飯、今日は私の当番なの」


「そうなんだ、そういえば両親は?」


「うん、父親がね、小さい会社やってるの、だから母親も一緒にそこで働いてるから、普段は私と妹が交代でご飯作ってるの」


「そっか、じゃあ近所のスーパーで総菜でも買ってくる?」


「うん、バイクで」


「OK」


もそもそと服を着て、2人バイクに乗って、近所のスーパーに行って総菜を買い、村井さんは妹にあやまっていた。


俺は、これからの事、彼との事について、今日は、とりあえずこのまま帰る、明日また来るから話し合おう、と言って帰った。



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