　ＤＩＹ――自分でやる（Ｄｏ　Ｉｔ　Ｙｏｕｒｓｅｌｆ）。

　かの有名な婦人も言ったらしい――武器がないなら自作すればいいじゃない（Ｌｅｔ　ｔｈｅｍ　ｍａｋｅ　ａｒｍｓ）！

　提案したのはケニーだ。たしかに可能なだけの技術力（ちから）はあるだろう。なにせ《銃砲（フルファイア）》の銃器群は本人の作である。だが、

「どのくらいかかる？」

「手抜き仕事で５分くらい」

　課題は時間だ。制作中、ケニーは戦闘に参加できない。その間は、フォルテ単独（ひとり）で対サメ戦線（シャークフロント）を支えねばならぬ。

「急いでくれ！」

　とはいえ、ほかに効果的な策（オルタナティヴ）もない。ならば５分を稼ぐまで。

　サメとの戦いを再開するフォルテ。

　巨体に直撃されるのはまずいため、一撃離脱戦法（ヒットアンドアウェイ）を採用した。繰り出す剣撃も先ほどとは異なり、重い一撃ではなく軽い連撃。狭い範囲に複数の傷をつくれば、再生も遅くなるだろうとの見通しだ。

　判断は奏功し、人（183cm）とサメ（３０m）が、しばし拮抗する（デッドロック）！

　業を煮やしたか？　サメは、刃を顧（かえり）みず大胆に飛躍（ハイジャンプ）！　そして人間たち（エサども）の上から落下――《圧殺鮫撃（メガトン・メガロドン・プレス）》！　サメはいつだって空からやってくる！

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