サメは好機を逃さない

 絶望感デバフに沈んだ騎士たち。追撃するシャークリスティナ 。サメは好機チャンスを逃さない!

 三割ほどの騎士が、かろうじて退避ギリギリエスケープに成功。残る七割は、嗚呼なんということでしょう、無惨にもサメハダされた!


 前者のひとり、騎士団長が言う。


埒があかぬどうしようもない。フォルテよ、一旦退いバックレて立て直し、策を探せ」


 かれは悟っていた。

 ひとつ、サメに抗し得るのはこの若者フォルテだけであるコト。

 ふたつ、この場で誰かが足止めをせねばならぬコト。


 を託されたフォルテ・モートルサーガは承諾し、すみやかに撤退に臨んだ。


 むろん騎士団長とて無策ではない。己が適任だからこそ。意気軒昂、サメに立ち向かう。


「我ら騎士団、すなわち王都の壁! 我が王と民のしんあるかぎり、やすくはやぶれぬと知れ――!」


 甲冑プレートが光沢を失う。

 劣化か? 否! いまこのとき、鎧は王都の城壁と概念同化シンクロした!

 これぞ騎士団長の最終奥義ラストアクション個人ただひとりもっ万軍レギオンはばむ《金城鉄壁インペリアルガード》!


 サメはロレンチーニ器官スカウターを動員し、眼前の相手の力量を測る――戦闘力28,000、他の騎士モブとは桁が違う!

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