第8話 夏合宿での体験2
合宿3日目
少し寝不足気味の私達。
アクビをしながら朝食を。
誰も夜の出来事について語らない。
午前中の練習を終えら、午後から観光に出かける予定になっていた。
私は、気分転換には良いと思った。
近くの吊り橋を皆で見に行った。
海岸を散策。
岩場でチサが左足ふくらはぎ付近を切ってしまった。
「また、足を掴まれたの」
血のでる足をハンカチで押さえながら
「私こういうこと、良くあるんだよね。
霊感強いの不利だね。
大丈夫だから!
気を強く持たなきゃ、負けちゃうからね。
みんなごめん」
皆を慮ってか気丈にふるまった。
昼間から幽霊が出るのなんて、思ってもみなかった。
夜だけのものというイメージがあった。
チサ・モモの部屋と私達の部屋を交換する事にした。
特に、モモは安心した様子だ。
その夜は何事も無く過ぎた。
4日の朝は清々しく迎えられた。
夕方の練習を終え宿舎に戻った。
部屋の鍵を開けると、何故か窓が全開になっている。
同室のアキラに
「あれ、窓開けて出ていった?」
「閉まってたよ。宿の人が閉め忘れたんじゃない」
手を洗う為バスルームのドアを開けると、
今度は蛇口が全開で水が音を発てて流れている。
ドアを開ける前には、水が出ている音なんか聞こえてなかった。
私は、怖くなったが他言する事は無かった。
少しずつ現象は、私達全員にうつっていった。
アキラが浴場に行った時の話
脱衣場では中からシャワーを使ってる音が
していたのだが、
風呂場に入ると誰もいない。
気のせいと思い湯に浸かることに
そうするとイタズラをされてるか如く、
照明がついたり消えたりした。
服を着るのも省き、裸で部屋に戻って来たのは言うまでもない。
各々が、悪戯に皆を怖がらせたくないため、自分の中に押し留めておく事にしていた。
チサが怪我をした事以外は、身体的な影響が無かったからかもしれない。
事実お風呂場での照明の点滅、夜中に廊下を歩く音など日常茶飯事となってきていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます