お気楽女勇者と最強ヒーラー
さまようよろい
第一章 初めての異世界
第1話 異世界キター!
「異世界キターーーー!」
あたし、
あたしは身長155㎝の健康的な肢体を高校の制服の紺色のブレザーと赤いチェックのスカートで包み、艶やかな黒髪をポニーテールにして赤いフレームの眼鏡をかけた、自分で言うのもなんだけどなかなかの美少女だ。
適当に勉強して、適当に進学して、適当に就職する、そんな代わり映えのない普通で退屈な日常から抜け出したい、冒険みたいな何か刺激的な事がしたいと夢見ていた
しかし、女神を名乗る不思議な女性に連れられてやって来たこの世界は赤茶けた岩がゴロゴロ転がり、頼りなげな低木と雑草が生えているだけの残念な荒野だった。
幸いにも天気は良く、空は青く晴れわたり日差しは少し強過ぎるくらいだ。
「うーむ、王宮の召喚の間スタートじゃなくて無人の荒野スタートかぁ」
あたしは異世界モノのラノベや漫画、アニメとか大好きなのよ。
色々なラノベも読んだしゲームもした、だからそれなりに異世界についての知識はあるはず。
「『はじまりの村』とかも無いなぁ」
あたしは目の上に手をかざして周囲を見てみたけれど、見渡す限り何もない荒野が広がっていて人里はおろか森や川のような自然物も視界内には無い。
「赤ちゃんからスタートする異世界転生じゃなくて良かったけど、昨今流行りのクラス転移とか学年転移じゃないのが残念だねっ」
『おい!』
「先ずはステータスの確認からかな?『ステータスオープン』」
あたしの視界内にゲーム画面みたいなステータス表示が浮かんだ。
名前:
種族:人間(異世界人)
性別:女
年齢:17
職業:勇者(高校生)Lv1
称号:水の女神の勇者、異世界転移者
状態:軽い興奮状態
固有スキル:変装(コスプレ)、裁縫(衣装作成)
ジョブスキル:聖剣
ギフトスキル:水属性魔法、言語理解、魔眼(鑑定)、百科辞典
加護:水の女神の加護
あたしを異世界に連れて来た自称女神はどうやら『水の女神』らしい。
うーん、『水の女神』って、アノ女神のせいで駄女神な印象が強いな。
あたしの固有スキルは変装に裁縫?
学園祭の時にコスプレ用の衣装を作ったのが上手だったから?
確かになかなかの出来だったけど…
固有スキルって産まれ持ったスキルじゃなくて転移前の特技って事なのかな?
女神がくれたらしいギフトスキルの言語理解は異世界モノのお約束だし、魔眼(鑑定)も役に立ちそうだけど、百科辞典ってなんだろ?
※百科辞典とは異世界に居ながらにして、○ィキペディアで地球の知識をネット検索する事が出来るスキルです。
上手く使えばチート級のスキルになる筈ですが…
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