5話 不定期配信決定
初配信は終わり、同期が全員出揃った。
これで、普通の配信が始められる。
え?何しよう?
やっべ、何も考えてないじゃん。
まず適当に雑談でもしようか?
と、思っていたら、くろくま(黒橡)からRINEが来た。
くろくま
かいとって引っ越してないよね?
白い
そうだけどどうした?
くろくま
今から行きます!!!
白い
待て!一回考え直せ!!!
くろくま
いやです待ちません
くろくま
もうすぐ着きます
速っ!?あ、家近かったんだった。
いや、高校の時に一緒に動画作った仲とはいえそんなすぐ来ることないだろ…。
ここであいつのペンネーム適当に考えたり、絵師自身にもキャラが必要だろうとか言って言葉づかい考えたりはしたけど一応ここ男の家だぞ!?俺はそんなに意識してないけど。
『ピンポーン』
ちくしょう!!!
「はいー!?白井ですが!?」
「ハァハァ、黒橡でーす!開けろや!!!」
「息切れしてんじゃねーか!嫌です!」
「やめてください開けてください今回はちゃんとまともな話をしに来たんです別に変なことは考えてないですデビューのお祝いとか今までの話とかしたいですけど駄目なら我慢しますから」
「ほう…。何を話しに来た?」
「取り敢えず中に入れてくれませんか?なんで玄関先でこんな話しなきゃいけないんですか?バレますよ?身バレしますよ?声違うからって駄目なものは駄目ですよ?」
「仕方ない、入れてやろう。入るが良い。」
「なんでそんなに上から目線なんですか?仮にもあなたのアバターのママですよ!?」
「別にお前だからいいかなって。」
「くっ…。許さん…。」
「そんなこと言ってると入れないぞ」
「なんでもないですお邪魔します失礼します。」
そう言って黒橡を奥の部屋に入れる。
「そういやここにお前が来たのって久し振りだな。」
「前にここ来たのって高校の時かな。そこまで変わってないね。機材めっちゃ増えてるのに綺麗とかおかしくない!?」
「整理整頓するタイプだしな。綺麗な方がテンション上がるだろ?」
「ねえねえ、今度私の家を片付けにきてよー!」
「嫌だ、もう二度と行きたくない。」
「言い過ぎじゃない?」
「本当に足の踏み場もないところになんて行けるか!お前あんとき「え?全然あるじゃん何言ってんの?」って言っただろうが自分で片付けろ。あと本題話せ。」
「マジで私の声真似するのやめろ!めっちゃ似てるから!はい、しょうがないので本題入りますぅ。えっーと、どうせあんた配信何しようか迷ってたでしょ?私筆が乗って二体の立ち絵描いてきたから設定付与してね!」
「マジで迷ってたからナイス!立ち絵とかに関してはいずれ自力で描くことになるかと思ってたわ!!!」
「いや、会社経由で頼めば私が普通に描くから。こんなの欲しいって言ってくれたら描くよ。今回はこのダンディーな男性と、ヤンデレ、じゃないな、サイコパス?っぽい女の子描いてきたから。どっちにしろ眼鏡はかけてるけど。でも、新衣装描いてって頼まれても今の二体の新衣装しか描く気ないよ?私あの二体気に入ってるもん。」
「そりゃ何よりだ。男の方は…。黒髪。目の辺りに縦の銀色の傷痕?ああ、これ憑依したときに出てくるタトゥーみたいなやつか。クールなギャングってとこかな。女の方は、目が銀色じゃん。あっ、ハイライト入れてない。つまりそういうことか…。ピンク髪のツインテール、いいね!キャラ分け楽しみだな。そういえば、黒橡って他のVのママみたいに積極的に絡んできたりするのか?」
「そこなんだけどー、」
「なんだ?」
「その配信、私ゲストで行くからね。」
───────────────────
黒翳 覆@ooi_kurokaza
今日の配信はくろくままをゲストにお迎え!
これから1か月に一回!
新体づくりの定期配信します!
リスナーの皆と一緒に体を作ります。
詳細は配信内で。
配信は21時!
@165 ↺1359 ♡2698
|
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くろくま@illust_kurokuma
取り付けた甲斐があった。
頑張って描いたからいい設定付与しようね!
@1 ↺240 ♡865
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黒翳 覆@ooi_kurokaza
本当にありがとくろくまま!
コラボ準備しておいてね!
@ ↺253 ♡861
──────────────────
不定期配信化!キャラ設定作成!?
ゲストにくろくままをお迎え!!!
21:00
──────────────────
コメント:かつてこんな配信があっただろうか
コメント:いきなりママとのコラボ
コメント:くろくまさん初めてじゃない?
コメント:↑本当に今まで出てきたことない
コメント:でもくろくまさん大分園古参
コメント:自分の設定を作るのか…(困惑)
コメント:待機画面きちゃ!
コメント:編集能力も声も凄いんだぁ
コメント:これからその凄さがもっと分かるぞ
「こんおおい!どうも!アナザーズー所属憑依系幽霊ライバー、黒翳覆です!」
「こんくまま!スーパー絵描きママ!くろくまです!」
コメント:くろくまさんやばぁ
コメント:くろくまさん立ち絵黒熊フードかわわぁ
コメント:くろくまさんツイターと口調全然違う
コメント:こっちが素だってこと?
コメント:おかわわわ…。
コメント:俺たちの何かが浄化されていく…。
コメント:くろくまデビューおめでとう(未来視)
「今回は!定期配信実装記念!くろくままをお迎えして進めて行きまーすっ!」
「よろしくっ!!!」
「さて!この配信の説明をしていきます!これから不定期でこの配信を行い、私の体を増やしていきます。今回はくろくままゲスト記念!二体作ります!くろくままが外見を作ってくれるので、キャラの設定を付与して完成です!その体はまた気分で使われます。」
コメント:すげぇ(感嘆)
コメント:めちゃ豪華やな
コメント:毎回ゲスト呼ぶってこと?
「そう!コメントさん正解!毎回ゲスト呼んで、二人と鑑賞者の皆で好みの体を作ります。そして、出来上がったアイディアをくろくままにパス。錬成してもらって、完成です!ちなみに今回は二体の使用目的と見た目決まってるからね。」
「なんだっけ?」
「先輩達との酒飲み配信用と、ゲーム配信用?かな。」
「ヤバイからね、あの人達。めっちゃはっちゃけるからね。そりゃ気分も変えないとやってられないよね。」
コメント:これが定期でやるなんて
コメント:先輩達用の体を作るってことか
コメント:酒飲み配信は地獄になりかねない
「よし!早速、と行きたいところですが、このまま体作ってくとこんがらがってくるので、呼び名?二つ名?コードネーム?付けたいんですが案ってありますか?」
コメント:やっぱ番号表記
コメント:一つずつコードネームつけたい
コメント:番号表記なら表記はローマ数字
コメント:フランス語?英語?ドイツ語?
「私普通に番号表記がいいなぁ、あ、ローマ数字もいいね。うーん、何語で読むか…。」
「本当はローマ数字って英語かイタリア語で読むからね。体のどっかにローマ数字刻印しておく?まあ、呼び名…。アンドゥトロワ、ワンツースリー、アインスツヴァイドライ…。ゼロワンゼロツーゼロスリー…?」
コメント:後半どうした
コメント:体にローマ数字あるのはかっこいい
コメント:英語は普通だし…。
コメント:後から変えよう!まずドイツ語で!
コメント:↑いいけどお前の好みで草
「ああもうドイツ語でいいや!気に食わなかったら後から変えればいいや!本題に入れない!!!」
「じゃ、アインスちゃんね!で、一回あっちの体と会ってみたいんだけど、ツヴァイくんと変わってきてくれない?」
「え?いいですけど、ちょっと待っててくださいね!」
コメント:もう使いこなしていやがる
コメント:なんか…いいな…。
コメント:ツヴァイくん???
コメント:黒翳覆/ツヴァイ
コメント:↑かっこよ
「よし、ツヴァイ、らしいな。改めてよろしく、くろくまま。」
「ぐっ…………ど…………!」
「くろくままー!?」
コメント:限界化くろくま
コメント:やっぱりリスナーなんすね
コメント:ツヴァイくんのボイスたすかる
「まあ、茶番はここまでにして、よし!私が描いてきた立ち絵をさあ!黒翳くん。投影するのだ!!!」
「ほいっと。」
コメント:茶番で草
コメント:!?
コメント:これから定期配信でこれが見れると
コメント:ダンディーな男の人、なんかしっかりしたおじさんみたいな感じか…?
コメント:もう片方は…?ヤンデレ?サイコ?どっちにしろヤバイキャラなことは分かった
「こんな感じなんだけど、詳細な設定のアイディア…、あるか?」
「もうそのまんまだよね。ダンディーとサイコパス。それで良くない?」
「投げやりじゃねーか、違うんだよ、キャラの性格の話な?」
「かっこいいおじさんポジション、酔うと笑い上戸。テンションがハイになると童心に帰る。サイコパス。笑いながら敵を殺す。サイコ発言連発。たまにヘラる。これでよくない?」
「ヴッ」
コメント:もうやること無くて草
コメント:大丈夫?配信終わる?
コメント:正直もうそれがいい
「くっそ、しゃあねえな、じゃあダンディーがドライでサイコ女がフィーアな!そんときになったら使う!決まり!配信終わり!ばいおおい!!!」
コメント:強引がすぎる
コメント:速攻で決めにかかってきた
コメント:ツヴァイくん毎回力業www
コメント:本当に配信終わるの?
コメント:あっ
この配信は終了しました
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