第46話 ファデス地区

「おい!あんた大丈夫か!?意識はあるか!」


おばあさん「んん……」


(目の焦点が合って無いな……貧血か?)


俺は試しにおばあさんの体内に力を流し原因を探る……


(……これは低血糖か!)


俺は急いで非常食を出すが意識が朦朧としているのか食べてくれない


ナオキ「担ぐしかねえ荷物を頼むぞ!」


ナオキはおばあさんを担ぐと坑道を出てファデス地区の方へ駆け出した


(方向は合ってると思うが、ファデス地区の場所分かるのか?)


俺は急いで荷物を担ぐと坑道をでた……するとそこには伐採され土が露呈している山の斜面があった


(近くにはシャベルなどが置いてある、植林をしているのか?よくみると等間隔で人為的に植えられた木があるな)


俺はなんとなく状況を察しつつ木が切られ通りやすくなった山の斜面を下る、するとファデス地区と思われる街が見えてきた


(お!街が見えてきた、さっさとナオキを追いかけないと)


程無くして俺はファデス地区に入った


そこは山の方にはスラム街と言わんばかりのバラック小屋が所狭しと並んでいる 一部土砂崩れだろうか?破壊されて埋もれている場所もある。坑道の一部に住み着いている人もいるみたいだ


しかしこれは一部で、街自体は普通の街にも見える


俺はそそくさと街の中心部へと向かった


(ナオキはどこに行った??)


俺は通信機を取り出し霊気を込めてナオキに呼びかける……応答があった


ナオキ「お!驚いたぞ、今どこにいるんだ?」


「ファデス地区の中だ、これから街の中心に向かおうと思ってる」


ナオキ「ちょうどいい、俺はその街の中心にある大きな病院にいるんだ」


「わかった今から向かう、おばあさんはどうなった?」


ナオキ「入院するらしい、今点滴をするそうだ でも命に別状はないってよ」


「そうか、良かった良かった じゃあ待っててくれ」


ナオキ「おう、早く来いよ」


そういうとナオキは通話を切った


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