第43話 大ジャンプ
早めの昼食をとりミンクスの北の出口から俺たちは出発した。しばらくは草原が続いていたのだが……
「うわー……山じゃん……」
ナオキ「でも高さはそんなになさそうだぞ?横に広がっててどうせ迂回はできないし」
「分かってるよ……そういえばシャペロン過ぎた後トンネルくぐったな。意外と短かったけど」
ナオキは地図を出して場所を確認する
ナオキ「なんかこの山は北から南にかけて段々細くなってるみたいだな。鉄道が通ってるからここがそのトンネルだろう」
ナオキが地図でその場所を指さす
確かにそこは山が段々と細くなっている場所だった
「おいおい、今から登る山はあのトンネルあったとこより地図上じゃ4倍くらい太いじゃないか」
ナオキ「じゃあさっさと行こうぜ」
ため息をつきながら俺たちは山に入った しかし……
俺とナオキは山をどんどん登っていく なかなか大変かと思った山だが俺自身元々は山でしばらく生活していたし、ナオキも村で生活していて森に狩りをしにいくこともあったため何とかなった
「たいしたことないなーこのまま今日一日で半分は進めるんじゃないか?」
ナオキ「みたいだな、それに俺は自分の身体能力を強化できるから本気で行けば踏破できると思うぞ」
「いいなー俺はそんな移動できるような能力ないしなー」
ナオキ「木の中とか移動できないのかよ??」
「どうやるんだよそんなの、木で包むことはできてもそんな木と同化するようなことできるわけないだろう?」
そんなことを話しながら山を登ると頂上が見えた。
ナオキ「お?頂上か?」
「そうみたいだが……向かい側にも山があるな、ちょっと地図見せてくれないか?」
俺はナオキから地図を貰い山の等高線を確認する
すると北向きに伸びるこの山は東西で分かれており山の真ん中の標高は低くなっていることが分かった。
「どうやら進路は合っているみたいだ、このまま下って今度はあの山を登らないといけないらしいな」
ナオキ「でも結構下るな……このままあの山まで行けないかなーー」
「う~ん……」
(ロープウェイでもあればいいんだが………つるを伸ばしてもこの距離は途中に足場がないと無理だし……何より動力源が何もない、重力に任せて下ることしかできないだろう)
そう思い下に意識を集中すると……水の音がかすかにするのでナオキに聞いてみる
「なあ、よく見たら下った先崖になってないか?こっちの崖と向こうの崖の間に水が流れてる気がするんだが」
ナオキ「本当だ!標高が低くなってるから水が流れて川になったのか」
「川が削ってるから崖になって標高下がってるんだと思うが……」
ナオキ「いいだろ何でも、それで?簡単にむこうの山まで行く方法はあるのか?」
「まあ、ちょっと強引だけど」
俺は能力で眺めのつるを作り出し、二本の木にその両端を結び付けた
「ナオキが俺を背負って能力を使ってこのつるをジャンプ台にして跳び上がれ!そうすればすぐにしたまで行ける」
ナオキ「面白そうだな!やってみるか」
「つるは能力で耐久の強化をしてあるから限界まで踏み込んでくれて大丈夫だ」
俺はナオキの荷物を体に括り付けナオキの背におぶさる
ナオキ「行くぞ!」
ナオキはつるの上で何度か飛び跳ねると両足をそろえ一気につるを踏む、つるは限界までのびると地面に着くギリギリで止まり、一気にもとに戻ろうとする
俺とナオキは凄い勢いでふっとばされた
「崖の間に入り込んでくれ!」
ナオキ「分かった!」
ナオキが態勢を立て直しうまく崖の間に落下する
ナオキ「頼んだぞ!」
俺は体に巻き付けたつるを崖の両端に瞬時に結び付けなんとか川に落ちる前に止めることができた
「よし!」
俺たちは川辺で一休みすることにした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます