第40話 長老対談3
翌朝俺とナオキは部屋を出てホテルの待合室に向かった
フロントから電話で呼び出されたからである
急いで準備して受付の人に誘導され待合室にはいると長老が座っていた
ナオキ「あ、おはようございます長老!!」
「おはようございます!」
長老「朝早くからすまぬのう ナオキ レイト」
ナオキ「いえいえ大丈夫ですよ」
長老「そうか……ではさっそくですまぬが話さねばならないことがある」
長老は座るように促す
ナオキ 俺「何でしょうか??」
長老「あれから湊村の一帯は立ち入り禁止区域となり、ついに正式な廃村が決定された。今後地図から消えることになる」
ナオキ「……そうですか」
長老「……? 失礼じゃが、お主はもっと驚くと思ったが……何かあったのかのう?」
ナオキ「流石に俺ももういつまでも受け入れられないほど子供じゃありませんよ」
長老「うむ!では改めて聞かせてもらおう……今後二人はどうしたい?」
ナオキ 俺「傭兵になります!!」
長老は驚きもせずに俺たちをみると 足元から何かを取り出して机の上に広げた
ナオキ「……これは?」
長老「餞別じゃ 旅をするのに使える服と荷物、少ないが旅の費用じゃ」
リュックにはロープ、新しい着替え、保存食、小さな桶、鍋、タオル数枚、工具箱、ライターが入っていた
そしてナオキには剣の手入れに使う道具が追加されていた
長老「そしてこれを持っていくと良い」
長老は二機の通信機を出した
長老「これはラジオの機能と電話の機能がついている通信機じゃ。霊気を流せばいつでも使えるようにしてある」
「なかなか便利な機械があるんだな、帝都で売っているのか?」
長老「現時点ではあるにはあるがここまで性能は良くない。それに一般用のは電源が長時間もたない分、持ち運び可能な機器の性能としては能力者用の方が良い」
「そんなもの貰っていいのか?俺は外部から来ただけの人間だぞ?」
長老「レイトは村のために尽力してくれたし、ナオキとともに戦ってくれた。その結果がどうであれその行動に礼がしたくてのう……それにこの決定に異を唱えられる村人は今やナオキしかおらん」
ナオキ「俺は当然認めてるぜ?これからも色々世話になるかもしれないしな」
「ありがとうございます」
長老「傭兵になるのは止めせん、しかし傭兵はなった後から大変じゃ、頑張るのじゃぞ!」
ナオキ 俺「はい!」
俺たちは長老から旅の費用として50000ゴルドずつもらい待合室を後にした
その後もう一晩俺たちはホテルに宿泊して観光案内所などに聞きに行き予定を立てた
一日かけて準備した俺たちはついに出発の朝を迎えたのだった。
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